【復刻〉大昔の海外での話だが、「ひょっとしたらあれは麻薬の一種だったのではないか?」と疑う様な経験はした 2004.06.03 復刻にあたり、読み直してみると 約20年前の記事なので、文章が未熟で(笑)締りが無い あまり改善はしていないかもしれないが 今回、部分的にリライトした ―――― 【過去ログ】 ――― 「おれとヘロインの間にさあ 何かがあってもいいような気がしたんだ」 ー 村上 龍著 『限りなく透明に近いブルー』- 「知性」と TITLE をつけた FOLDER 入っている私のリンク先 FLURさんの6日の日記のタイトルだ。 『限りなく透明に近いブルー』 この小説は、私も読んだはずなのだけれど ブランドもの紹介みたいな部分が多い小説 そういう印象しか残らなかった 小説として感動はしていない それはともかく そうか、村上 龍は、芥川賞作品の中で ヘロインについても語っていたのか? いくら冒険好きでも私も真面目な日本人。 もちろん、ヘロインなんかには手を出した事はない ただ、そうは言いながらも、大昔海外で 「ひょっとしたらあれは麻薬の一種だったのではないか?」 と疑う様な経験はした。 そのことについて書いてみよう ーーーー 私が入社して〇年が過ぎた頃 同期の先頭を切っての海外赴任として 南ヴィエトナムのサイゴン(現ホー・チ・ミン)に赴任した。 ニューヨークとか、欧米の赴任地では無い 日本では新聞で 「爆弾が雨あられと降る」 と形容されていた戦乱のベトナムのサイゴンである (途中省略)(笑) ーーーー 夜、よくサイゴンの繁華街に飲みに行った。 飲みに行く・・・と書くと簡単だが 実際はかなりの危険をかいくぐる事になる。 まず、宿舎の前で乗り物を拾う。 乗り物の選択肢としては ・ シクロ(人力車) これは長距離は無理。 まあ、長距離も言ってくれるんだろうけれど 針金のように痩せているシクロの運転手を見ると 不憫で長距離は頼めなくなる。 商売だから、乗ってあげた方がいいのだ という考え方もあるのだが ・ シクロマイ (バイクの前に座席をつけたような乗り物) 。 これはけたたましい爆音で爆走するので 暑いサイゴンの夜には快適な乗り物。 ただし、前部にベンチ上の座席があるので 交通事故にあうと、即、アウトである ・ タクシー これはなぜかみな決まって超小型ルノー。 みなさんは知らないだろうけれど ルノーがフォルクスワーゲン・ビートルの向こうを張って 製造した超小型車 とは言え、設計者は同じポルシェ博士だが ただ、そのルノー その当時、すでに、ほとんどすべてのタクシーが 年代物になっていてボロボロ。 時には、座席の一部が破れていて地面が見えたりする(笑) ーーーーの死体 ま、とにかくこのシクロマイか、またはタクシーに乗って ミニスカート・ピチピチの肢体・愛嬌度最大 そんなサイゴン・ガールの待つ繁華街に向かうのだが 途中が危険一杯なのだ。 それもかなり命がけの危険なのだ 基本的に、戦争に付随した危険があるとはいえ いわゆる一般的な治安が悪いわけではない。 何しろ街中に侵入してくる共産ゲリラゲリラなどを警戒した 兵隊・憲兵・警官が溢れているから 犯罪者もそうそう自由に歩き回れない。 しかしその兵隊・憲兵・警官が随所に検問所を作っていて これが「怖い」場所なのだ。 アト・ランダムに通行者を留めて 「怪しい者」をチェックする。 そのチェックに対して 私たち外国人の場合は、IDとしてパスポートを見せる事になる。 ビザはちゃんあるし、何も不備はないはずなのだが 彼らは決まって文句をつける。 ヴィトナム語を少し話す私も その「ニャオニャオ」と聞こえるヴィエトナム語は聴き取れない。(笑) ま、そもそも、我々が聴き取れるように話しているわけでは無くて 要は、ワイロ金が欲しいのだ。 小遣い稼ぎなのだ。 ちなみに、世界で、警官がワイロを受け取らない国は 日本ぐらいではないだろうか?(笑) それはこちらもわかっているから パスポートを見せる時には パスポートに紙幣をはさんで手渡す。 目の前で堂々とはさむのだ。 それをじっと見ている彼らは 「ニャオニャオ」言うのを止めて パスポートを誠実にながめて紙幣をスッと引き抜くと 「行け!」とアゴをしゃくる。 このように私は海外ながら 贈賄の罪を数え切れないほど犯してきた罪人である。 (威張る事もないか?) ーーーー この検問所の前を通過する時に 検問側のチェック対象にされると 「ピ~~ッ !!!」と、笛を吹かれる。 運転手がパッと車を止めると彼らが車に寄ってくる。 普段はこれでいいのだが 運転手の中には 自分の車が笛を吹かれていると言う事に気がつかない運転手がいる。 結果的に検問拒否 → 逃走 と見られてもしょうがない状況である 「ピ~~ッ !!!」「ピ~~ッ !!!」 激しく連呼?されても まだ他の車だと思い込んでいるバカ運転手がいる。 たまにいる。 いや、けっこういる 何しろ、交通量は夜間と言えども多いのだ そうなると 兵隊・憲兵・警官のピストルや自動ライフルが火を噴く。 ーーーー ある時、2名の日本人医師が日本から出向している サイゴン最大(最良ではない)(笑)のサイゴン病院に出向いた時の事 用事があってサイゴン病院に行った私は そこで昨夜の戒厳令違反で射殺された民間人が この病院に運び込まれたことを知った なんでもその民間人に腹部には 数十発の銃弾が撃ち込まれたいたという 何しろ、食うか食われるかの戦時だから 妖しい挙動のものは 特に共産ゲリラが親友してくる夜間には 警戒も厳しく、銃撃などの対応も容赦ない ーーーー まあ、そういう、一般的状況があるから 乗客の私は必死に運転手の方を揺すって 「止めろ!止めろ!止めろ~!」 連呼しながら、弾丸を避けて座席にかがみ込む。 実際に弾丸は私の肉体にめり込まなかったので 今こうして書いているのだが こんな検問所が サイゴンガールが待っている歓楽の(笑)サイゴン中心部 そこへたどり着くまでに、最低、2か所はあるのだ。 兵隊検問所を通過しても 次は憲兵検問所 更に次はポリス 治安維持なのか、小遣い稼ぎなのか・ 真麻、その両方なのだが こういう経験を通じて 今の冷静沈着でワイロ体質の私がいる。(笑) ~~~~~~~~~ 話がまた回り道だが。 そーゆー危険をくぐり抜けて 美女ぞろいのサイゴン・バーで快楽の限りを尽くして (おおげさか?)、帰路につくことになる。 ドキドキものの数次の検問所をくぐり抜けて 宿舎でタクシーをおりる。 男のお酒の後は麺類と決まっている。 サイゴンにも街にはうどん屋があって 美味しいフォーといううどんがたべられるのだが 宿舎は住宅地だから近辺にうどん屋は無い そのかわりに、夜間には、うどんの屋台が現れる 宿舎の近くの路地で夜泣きうどんが屋台を出す。 そこで私はアルコールの酔いをさましながら コメからできた香草が必ずひとつかみ入っている 肉うどん、これをすする。 毎晩通っていると、なじみの客と話す機会もある。 私はその当時、つたないながらも ヴィエトナム語を少し話したから 語彙は少ないが発音は正確と言うのが私の特技 会話も、そこそこ、なりたったのだ。 客の中で、一番仲よくなったのは、あるお爺さんだ。 この人は酒を飲んでいる様子もないのにソバを毎晩食べに来る。 「美人で若い女の子、いるでしょう? 紹介してよ」 ある晩、このお爺さんに 私の一番得意な会話に入って行った。(笑) 「うん、その内にな・・・」 お爺さんの確約をとりつけて私は期待した。 次回からは 「いつ?いつ紹介してくれるの?」 そう迫り続ける私 そのうちに、そのお爺さんはついにこう言い出した。 「そんなに美人と会いたければ、私の家に来い」 「行く! 行く!」 ある晩、私はしっぽを振りながらお爺さんの後について行った。 まもなく一軒家に着いた。 なかなか大きな家だ。 豪邸とまでは行かないが、お爺さん、資産家だね。 部屋に通されたら お爺さんと同年配のお爺さんが(ややこしいかな?) 二・三人テレビを見ている。 挨拶をしてテレビを一緒に見た。 どうも若い美女がいるという雰囲気ではない。 これでは老人倶楽部ではないか? 「お爺さん、約束の美女は?」 こう切りだそうと思った私の心を見透かしたように 屋台ソバ友人のお爺さんが私を手招きをする。 黒いビロードで囲まれた小部屋に案内された。 これは立派に妖しい雰囲気といえる。 清純な美少女と言うより 妖麗な女王系の肉体派が登場しそうだ。 ハッキリ言って、肉体派、好きで スケスケの黒のレースのドレス 美脚が足の付け根まで見えて・・・。 いかんな、私は想像力がありすぎる そういうふうにウキウキしている私の目の前に お爺さんテレビ同好会の連中が入って来た。 おいおい、せっかく妖麗肉体派女王が出てくるのに お爺さんの目の前では することもできないではないか!!! (なにをするのだ?) 激怒する私の前に アルコールランプと木の枕と象牙の大きなパイプが配られて。 なにやらアスファルトの様な小さな黒いかたまり それを針の先に刺して、アルコールランプであぶり出した。 その溶けたものをパイプの先につけて吸って見せてくれる。 「うまいのかい?」 「うまい!」と保証してくれる。 木の枕に頭を載せて寝そべって象牙のパイプを吹かす。 味はなんだかチョコレートのようだった。 爺さんテレビ視聴・喫煙同好会を去る時に お爺さんが 「今晩は眠れないかも 吐く事もあるかも」 と言う。 しかし、その夜はぐっすり眠れたし吐き気もなかった。 あのお爺さんには数度自宅に招待を受けて 前回同様、喫煙のおつきあいもした。 しかし、妖麗美女はやはり出てこなかった。 妖麗美女の象牙色の肌を撫でるかわりに 象牙のパイプを撫でるだけだった。 ーーーー 考えてみると あれはオピオムだったかもしれない。 でも習慣にはならなかった。 ならなかったから、いまの生真面目な私があるわけだが。 ~~~~~~~~~ 話も場所も変わるが 中東のある国で、水煙草を吸った。 あの長いホースのついたやつだ。 屋外にカフェテリアのような水煙草喫煙屋があって 料金を払うと水パイプを貸してくれるのだ。 やはりチョコレートのような味がする。 一回でかなり長期間吸う事ができる。 吸うと、水がボコボコ言う 吸い終わって宿舎に帰ろうとすると ちょっとフラフラする。 しばらくは食欲も無くなる。 一度、この店で店員が水パイプの本体部分 (アラジンのランプみたいな形だが) を開いて 煙草の素?を入れている所を見つけた。 インド産と書いてある小さな缶詰の中から いつかどこかで見たような コールタール状のものを取りだしてパイプに詰めている。 私がそれをカメラで撮影しようとしたら 店員が大あわてで制止した。 ひょっとして、あれもオピオムなのかな? アラブでは一般の男性はみな吸っていたけれど。 それが彼らの楽しみで,水タバコ屋は社交のばでもあったけれど。 ーーーーー この記事に、某氏からコメントがあって あのコールタール状のものは オピオムではなく はっしっし だそうである なぜか詳しい某氏(笑)
お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023.11.10 01:20:37
コメント(0) | コメントを書く
[🔴 【ベトナム戦争 サイゴン駐在時の想い出】] カテゴリの最新記事
|
|