記事 「真に頭がいい人」は課題の眺め方が全然違う
記事 「真に頭がいい人」は課題の眺め方が全然違う この問題の「違和感」に気がつきますか? 東洋経済オンライン小林 公夫 長年医学部受験の指導をしていて、思うことがある。それは、一般の国公立医学部に合格するレベルはともかく、東大の理科III類に合格していく人は、いったいどんな人物なのか……ということである。 仕事柄、複数人の東大理III出身者を知っているものの、正直、いまのところこの謎は解明できていない。私の専門は治療行為論だが、それとは別軸で、いま最も強く興味を持っているテーマと言ってもいい。 このような思いを強くしたのには、実はワケがある。昨年12月のこと、私は東洋経済オンラインに「難関に受かる生徒の素質は、この4問で見える」という記事を書いた。その中に問1として、以下の出題を示した。大きな反響をいただいた記事なので、覚えておられる方もいることだろう。 〈問題〉 ある細菌をビンの中に入れると1秒ごとに倍に増えていく。今、この細菌が増え続け1分39秒で容器がいっぱいになったとする。では、この細菌が容器の半分を満たしたのは何分何秒の時点か。 本問の原案は、実は数十年前に中学受験を控えた受験生のお父様から尋ねられたものだった。答えは、1秒間にこの細菌は2倍に増殖するのだから、この細菌が1分39秒で容器をいっぱいにするのならば、その1秒前の1分38秒に容器の半分に増加しているというものである。なかなかトンチの効いた問題だ。 この記事を読まれた多くの読者の方は、普通に面白がってくれたようだった。ところが、である。記事を出した後、この問題に関して2人の方から私のサイトに連絡があった。「物言い」がついたのだ。 1人は関西方面の大学の教員の方、もう1人は東大の医学部の在学生だった。質問の内容はほぼ同じで、おおむね次の通りだ。 〈連絡内容〉 東洋経済オンラインの記事を読みました。この問題は算数の出題としてはいいかもしれませんが、現実的ではありません。 もし仮に、この細菌を長径が2μm(マイクロメートル)、短径を1μm、高さを1μmの直方体とすると、その体積は2μ?になります。この細菌が1個の状態から1分39秒の間分裂し続けると、22μ?×2の99乗という値になりますが、これはとてつもない大きさです。単位をk?に直して考えても1200 k?を超える値で、一般的なビンのような容器のイメージからはほど遠くなります。 優秀な子どもさんなら、「1Lぐらいのビンなら、より短い時間ですぐにいっぱいになってしまうのになあ……」と思うはずです。 いやあ、これにはたまげた。細菌の体積をどう見積もるかにも左右されるが、確かに細かく分析し計算をすると、テーブルの上に置けるビンのような感覚とは程遠い大きさになる。東京ドームの体積が124万?(0.00124k?)、また体積ではないが、東京都23区の面積が621km2だから、1200 k?を超える空間はなかなかイメージできないほどの大きさだ。 この出来事を通じて私が感じたのは、常人では気づきにくい直感力というか、計数感覚のスゴさである。たいていの人は問題の前提を精査せずに鵜呑みにしてしまう。目に見えない、たかだか2μ?の細菌が、1秒間に1回、1分30秒程度分裂したところで、まさかこのような巨大な空間を形成するなど、一般人は想像もしないわけだ。 実は本問については、もうひと方、サラリーマン風の男性からコメントを頂戴した。内容は「こちらは多湖輝さんの『頭の体操』シリーズにヒントを得たのですか」というものであった。 この質問にも驚かされた。先に示したように、本問は何十年も前に知人から質問されたもので、私は多湖輝氏の話を知らなかったからである。 多湖氏の『頭の体操』は、累計販売部数1200万部を越える人気シリーズ。1巻の出版からは50年も経過しており入手困難なので、国立国会図書館に本書を探しに行った。すると確かに、第1巻の49ページに「問10」として、とてもよく似た問題があったのである。 〈問題〉 ある細菌は、1分間たつと、2個に分裂し、また1分たつと、そのそれぞれが分裂し、合計4個になる。こうして1個の細菌が瓶にいっぱいになるのに1時間かかるとする。同じ細菌を、最初2個から始めると、瓶にいっぱいになるまでに何分かかるか(答えは59分)。 本書の問題も一応検証してみたい。1時間(60分)で容器をいっぱいにするのだから、私が出題した問題よりやや小さい規模で済むだろう。とはいえ、2μ?×2の60乗だから、ざっと計算してみても1Lのビンにして2000個以上。普通に考えて「容器」などとはとても言えない。そういう点では、やはりこちらの問題も非現実的だったったわけだ。 話を東大理III生に戻そう。研究不足でまだ実像ははっきりしないが、今回の一件で推測できることは、現時点ではおよそこんな感じだろうか。 1. 固定観念にとらわれずに物事を論理的に考えられる。ちっぽけな細菌でも、「ちりも積もれば山となる」ことを理解できる。 2. 計数感覚に優れている。計算が速いのみならず、「1mm=1000μm」など単位の変換が迅速である。 3. 目の前の現象を、素早く、具体的にビジュアル化できる。ちっぽけな細菌でも、99回も分裂すると、とてつもない体積になることが直感で想像できる。 4. 与えられた問題をさまざまな角度から検証・把握することができる。与えられた素材を頭の中でくるくる回している感じ? もちろん、1事例だけをもってある集団に属する人間の能力を類型化することはできないであろう。ただ、東大医学部生のある者の思考力は、われわれのそれとは別次元・別回路で急速に回転しているのではないか。興味深い話であり、さらに研究と取材を続けていきたいと思う。 ―――― 私の感想 ――――この文章を書いた小林公夫という人物異常に(笑)東大生・東大卒をリスペクトしているので調べて見たら本人は、横浜市立大卒偏差値的には高い大学ただし、先日記事にした「ブランド力」は低い大学と言わざるを得ないだろうただ、私の叔父のひとりが教授だった大学でもあるが小林公夫{ウィキ)小林 公夫(こばやし きみお、1956年- )は、日本の法学者、作家、桜美林大学北東アジア総合研究所客員研究員。専門は医事刑法、医事法、生命倫理。一橋大学博士(法学)・法第114号。一橋大学橋本正博教授門下生。東京都中野区出身。----彼が驚愕した(笑)この話私は、容易に想像出来たが・・・1 細菌がビンの中で増殖する問題回答は、一秒前だが、私は、即答できた2 しかしながら、この様な倍々ゲームでの増殖は例え細菌でも、小さなビンの中では現実として、不可能それほど、細菌の量が膨大これも、そう、思っただから、私も、東大並みなのだ(笑)いや、実際の話、東大生が、みな、これを、ここまで、正解できるかどうか?大いに疑問なのだがこの小林氏は、一・二名のサンプリングだけでしかも向こうから声を上げて回答してくれたという出来る人間だけ、と言う限定状況なのにそれを理解せず「東大」に驚嘆している(笑)なんとも、ナイーブな人物らしいただし、私の、名誉のために言っておくと(笑)私は、それ{瓶では小さすぎる)を実証する高等な数式などは、まったく、ダメたんに、カンで、そう考えただけ 1. 固定観念にとらわれずに物事を論理的に考えられる。 ちっぽけな細菌でも、「ちりも積もれば山となる」ことを理解できる。 2. 計数感覚に優れている。計算が速いのみならず、 「1mm=1000μm」など単位の変換が迅速である。 3. 目の前の現象を、素早く、具体的にビジュアル化できる。 ちっぽけな細菌でも、99回も分裂すると、とてつもない体積になることが 直感で想像できる。 4. 与えられた問題をさまざまな角度から検証・把握することができる。 与えられた素材を頭の中でくるくる回している感じ?この内 2. 計数感覚に優れている。計算が速いのみならず、 「1mm=1000μm」など単位の変換が迅速である。これは、全く、歯が立たなかったからみなさんも、安心して欲しい(笑)それに、私は、下記にコピペする曾呂利新左衛門の逸話を知っていたのだな~~んだ!といわれるかも知れないがデータを蓄積し、適切なデータを選別氏取り出し活用するそれが知性、だったはずである(笑)私の知性も、なかなか、たいしたものだ(言ってろ!)(笑) ―――― 曾呂利新左衛門の逸話 ――――あるブログから、拝借2008.02.16 Saturday 豊臣秀吉と曾呂利新左衛門から学ぶ数列の和曾呂利新左衛門(そろりしんざえもん)は豊臣秀吉の家臣でとても頭がきれたそうです.ある日秀吉から 「何でも褒美をやろう,何がよい.」と言われ最初は断りましたが秀吉が何度も言うのでこう答えたそうです. 「この広間の畳の端の方から,一畳目は米一粒,二畳目は倍の 米二粒,三畳目はその倍の米四粒,次は八粒というように 倍倍で米粒を置いていき広間のたたみ百畳分を頂けますか.」これを聞いて秀吉は 『米俵数俵くらいで大した量ではないだろう,なんて欲のないやつだ』と思い承諾しました.がしかし家来に計算させたところ,とんでもない量になることが分かり秀吉は新左衛門に謝ってほかのものに変えたそうです.そのとんでもない量とは如何ほどか,以下では実際に米何粒になるのかを計算します.さて,たたみに順々に米粒を置いていくと以下のようになります. 1畳目には,米1粒 2畳目には,米2粒 3畳目には,米4粒 4畳目には,米8粒 5畳目には,米16粒 6畳目には,米32粒 7畳目には,米64粒 8畳目には,米128粒 9畳目には,米256粒 10畳目には,米512粒 11畳目には,米1,024粒 … 20畳目には,米524,288粒 (約50万粒) … 50畳目には,米562,949,953,421,312粒 (約500兆粒) …50畳目でこの値ですので100畳目は普通の電卓では到底計算できないほどの量になります.さらにこれら全てを足したものがもらえるので実際には以下のようになります. (答え) = 1 + 2 + 4 + 8 + 16 + 32 + 64 + 128 + … + 524,288 + … + 562,949,953,421,312 + …これを計算した結果が答えとなりますが,単純に足すと大変ですので以下のように書き直します. (答え) = 20 + 21 + 22 + 23 + 24 + 25 + 26 + 27 + … + 219 + … + 249 + … + 29924は2を4回掛けるという意味があります.ここで両辺に2を掛けてみます(おまじない). 2 × (答え) = 21 + 22 + 23 + 24 + 25 + 26 + 27 + 28 + … + 220 + … + 250 + … + 2100これと最初の(答え)を書き並べてみます. 2 × (答え) = 21 + 22 + 23 + 24 + 25 + 26 + 27 + 28 + … + 220 + … + 250 + … + 2100 (答え) = 20 + 21 + 22 + 23 + 24 + 25 + 26 + 27 + … + 219 + … + 249 + … + 299上式から下式を引き算してみます. 2 × (答え) = 21 + 22 + 23 + 24 + 25 + 26 + 27 + 28 + … + 220 + … + 250 + … + 2100-) (答え) = 20 + 21 + 22 + 23 + 24 + 25 + 26 + 27 + … + 219 + … + 249 + … + 299 右辺において上式と下式で同じ数があるのが分かりますでしょうか.これらは相殺されて引き算した結果は結局以下のようになります. (答え) = 2100 - 20 = 2100 - 1よって答えは 米1,267,650,600,228,229,401,496,703,205,375粒と書いても想像もつきませんので 茶碗1杯約3300粒とすれば,384,136,545,523,705,879,241,425,214杯分. ひと一人が1日に3杯食べるとして,350,809,630,615,256,510,722,763年分. 地球の人口が65億人として,53,970,712,402,347年分.ということで曾呂利新左衛門が言った,たたみ100畳分の米粒とは 地球の人類みんなが約50兆年食べていけるだけの米粒となります.【余談】・ちなみに今現在の宇宙の年齢は約150億歳です.・この計算方法は,数学上は等比数列の和の計算方法であり 複利のローン返済などでも使用されます.【参考】・数列・漸化式カテゴリ@Graviness Blog