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カテゴリ:BLACKLIGHT 再起
イグリスの包囲網はなかなか狭められずにいる。 「やはり南東から物資が送られてきてるのは間違いないな」 グラッカ王国から送られる支援物資を止められないことが、 バフタールの士気を下げ止める要因となっている。 もともと戦争を仕掛ける前から、事前に準備していただろうし、 地の利はあっても、長期戦になるだろう。 なんとかしてこの補給路を奪う策はないかと考える最中、 予想だにしない報告がもたらされる。 ゲイドモールからの手紙が届き、封を開けると、 「レイトの反乱!?だと。改めて同盟を結べ!?」 戦場から離れたフューリッドは穏やかな日々を送っている。 レイトはおもむろに立ち上がり、二人に銃を向ける。 「我々、フューリッドは独立する。改めて同盟を結ぶなら、命は保証する」 ゲイドモールたちは度肝を抜かれるが、レイトの説得を試みる。 「独立するのは今じゃなくてもいいでしょう。 イグリスの下で力を溜めていくことが先決だと思われます」 今、独立したところでイグリスの圧力に耐えられない、と。 だが、レイトは別の予測を立てているようで、 戦争している今しかないと思っている。 「いずれはイグリスがバフタールを抑える状況になる。 そうなっては抵抗する術がなくなる。この機会を逃すことはできない」 ゲイドモールはレイトの思惑を確認してみる。 「大陸の平和を願っての行動だとは思えないのですが?」 「大陸の平和など本当にあり得ると思っているのか?」 平和を願ったとしても、結局、他人の思惑で戦争は起きる。 それなら、この監視され続ける現状を打破したい。 「もちろん感謝している気持ちもあるが、 監視されることがこんなにも息苦しいとは思わなかった」 「では、監視を緩めるよう打診いたします」 「今までも機会は十分にあった。その気がないことはわかってる」 レイトの決意は固く、結論を求める。 「独立を拒否して反乱を許すか、認めて同盟を結ぶか。 平和を願うあなたなら、答えは決まっているでしょうけど」
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Last updated
2020/10/11 12:00:10 AM
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