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カテゴリ:BLACKLIGHT 再起
レイトは方針転換を余儀なくされる。 それでも押し進めようとするなら、ゼリクトア軍のうしろを突くしかない。 レイトの様子を見守っているウェントソンは誰かが来る気配を感じる。 入口に向かって出迎えると、思わず声を上げる。 相手も同じように再会を喜んでいて、「じいさん、戻ってきたのか!」 「久しぶりだな。元気そうで何より・・・」用件を思い出して話を止める。 ウェントソンのあとについてきたのはヨーディだ。 ゼリクトアも援軍としてきているならば、 自分も出る必要があるのではないかと確認しに来たのである。 レイトはヨーディをまじまじと見つめ、「行ってくれるか?ゼリクトアを止めに」 ヨーディはレイトが何を言っているのか理解できず、詳しい説明を求める。 説明を聞いて理解はできたが、納得できるものではない。 「どう考えてもバフタールを叩いた方が平和には近道じゃないのか?」 「このままだとイグリス大陸になるんだぞ!?」 「それでも平和が保たれるなら、選ぶべきなんじゃないのか? 今までもそうやってきただろ?」 「このままイグリスの操り人形でいろ、ってか」 「んなこと言ったって、バフタールに味方して勝算あるのかよ?」 ヨーディに言われて改めて冷静に考える。 イグリスの監視を逃れることにこだわり過ぎていたようだ。 時間が経つにつれバフタールが不利になっていくのは必定。 それならいっそのこと攻め取りに行った方が早いのかもしれない。 「改めて行ってくれ。隊を分けてバフタールの本拠を狙え」 うまくいけばフューリッドの領地として組み込めるかもしれない。 そうなればイグリスに対抗できる力を得られる。 イグリス領のままなら、どうすることもできないが、 同盟国としてなら、領土は分配。独立する意味が生まれる。 そのためには、フューリッドがバフタールを降伏させなければならない。 フューリッドを巡ってイグリスとバフタールが奪い合ったことは忘れるわけもない。 もしかしたら、ゼリクトアにバフタールを占拠させようとしているとも考えられる。 「難しいだろうが、やり遂げてくれ。やり方は任せる」 今度の頼みは断れず、「やってはみるけど、どうなってもしらねぇぞ?」 ヨーディは急旋回して来た道を戻る。 フューリッド軍は国境を越えて先に進んでいるが、 何かしら手間取ることがあればすぐにゼリクトア軍に追いつかれる。 はからずもここでバフタールに言った経験が生きることになる。
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Last updated
2020/11/01 12:00:12 AM
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