|
カテゴリ:カテゴリ未分類
一部、昨日の話の続きから。
「そんなに心配だったら、テレビもつけない、ラジオもつけない。それで、(子供を)自分の信仰する宗教の寄宿舎にぶちこんでおけば。」「アメリカ文化が一番毒々しい」 と書きました。具体的な例を知っています。 うちの両親です。 毒々しいアメリカ文化から子供を避けるために、日本文化にせんせをぶちこみました。 せんせは、人生始まった瞬間から日系アメリカ人でした。しかし、うちの両親は共に日本での教育を受けて育った1世でした。彼らはアメリカが強く、美しかったころに苦労の末に移住し、資格をとり、社会的な地位を得てゆきました。移民一世としては十分すぎるほどの「アメリカンドリーム成功例」だと思います。 が、子供が生まれ、アメリカの学校に入れた時に、彼らは驚愕しました。 最初に習うことは、「国歌」と「国旗のたたみ方」。 覚えてくる文句は「大統領」と「国家」への忠誠の文句。 仕方ありません。ここは、アメリカで、そういう国なんですから。ここで子供を生み、育てるということは、子供がアメリカ人になってゆくのを見守る、ということでした。(今ほど日系ストアや、日本語テレビ、インターネットもない時代ですから) 彼らは学校を訴えたりしませんでした。 代わりに、二人は話しあい、苦労に苦労の末手に入れた資格と、地位と、仕事と、名誉と、プールつきの家を全部手放して、子供を小脇にひっ抱えて、ゼロから全部やり直しの「帰国」でした。 10代の憧れ、20代の苦労。 その総てをあっさり手放したのは、彼らの中の「日本人」としての良心だったと思います。 帰国後、親はまたえらい苦労をしたのを知っています。 でも、彼らは「お前はアメリカ人であることは、事実。歴史と、国家と国歌はちゃんと勉強しておきなさい。最低でも、高校までは日本で教育を受けてなさい。そこから先は、どちらを選ぼうと、それはお前の人生だ」と、子供の頃からずーっと言われてきました。 自分の国の美しいところ(美点、美徳どっちでもいい)をちゃんと知っていれば、自分の行動に自信が生まれます。それは、ちゃんと子供にも伝わります。ついでに、その美徳を敬う気持ちも伝わります。根性をきめてかかった親の選択の重さも。その気持ちも。 あれ? なんか論点ずれた。 次回こそ、国家と国歌と国旗論を。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2004年12月11日 07時29分54秒
コメント(0) | コメントを書く |