野郎、行け、殺せ
好きな俳優ではあるが、未見の作品が多かったジョージ・イーストマンの作品がここ最近多く、初DVD化されて、見ることができて本当に嬉しい。"Bastardo, vamos a matar" (野郎、行け、殺せ)もその一つです。日本語に訳すと「行け、野郎、撃て!」に似ていますが...以前紹介した"L'Ultimo Killer" (最後の殺し屋)と同じメキシコ人の設定です。顔はどことなく、そう見えなくもないのですが、2mの身長にちょっと違和感が有ります。共演のリンカーン・テイトは「続・荒野の無頼漢」等、いくつかのマカロニに出演していますが、この作品のリンカーン・テイトが一番カッコよかったように感じます。冒頭のシーン以外、メキシコ人ばっかり出てくるので、リンカーン・テイト演じる賞金稼ぎは、彼らから「グリンゴ」とか「セニョール」としか呼ばれないので、名前がよくわからないのですが、ロジャー説とスリム説があるようです。ストーリー的には、コミカルでテンポのいい展開で私はとても楽しく見ることができました。惜しむらくは、悪役が何人か出てくるのですが、どれもあまり迫力が無く、ジョージ・イーストマン演じるチャコの恨みや復讐の相手として物足りないです。もう一つ残念なのは、この作品ではジョージ・イーストマンが全くと言っていいほど、銃を使いません。ただナイフが仕込まれたハーモニカという変わった武器が出てきますが...武器と言えばリンカーン・テイトはストック付拳銃を使っているのですが、至近距離でもストックを外さず、またストック付のままファニングしていたのがちょっと気になりました。以前、「カルロ・ルスティケリは苦手」といったコメントをしましたが、この作品の音楽はメキシカン調の、なかなか軽快な音楽で、私は気に入りました。 http://alleluja.web.fc2.com/Bastardo.htm