オーストラリア盤(4) リンゴがやって来た...既に虐殺が行われていた。
シリーズにわたってオーストラリア盤を紹介してきたのですが、実は一つ、世界初のリリース作品を見逃しておりました。私は"The Revenge of Ringo"は「荒野のプロファイター」だと思っていたのですが、しろがんまんさんからのご指摘があり、調べたところ、"Giunse Ringo e... fu tempo di massacro" (リンゴがやって来た...既に虐殺が行われていた。)だということがわかりました。 皆さんにお詫び申し上げるとともに、しろがんまんさんには大変感謝致します。この作品2007年にフランスのSeven Septから高画質の正規版が出る予定だったのですが、無期延期(事実上、発売中止)となっていました。発売される予定だったフランス版ジャケット さて、 DVDについてですが、他の作品同様、フルスクリーンで、画質はそれ程悪くないって感じでしょうか?(最近、基準が甘くなっているような気もしますが...)さらにオープニングは真っ黒の画面に文字だけの"残念"バージョンです。どこか聞き覚えのある、フェリーチェ・ディ・ステファーノの音楽は、"Rimase uno solo e fu la morte per tutti!" (一人が残り、他は皆死んだ)の流用?こっちがオリジナル? 作品的には、行方不明となった兄 マイク・ウッド(ミッキー・ハージティ)を探しにやって来たリンゴ(ジャン・ルイス)は、兄と同様、メキシコ人の大地主 ドン・アロンゾ(オメロ・ガルガノ)に雇われながら、連邦保安官キャロル(ジョヴァンニ・イヴァン・スクラトゥリア)の協力を得て、次々と発生する連続殺人の犯人探しを行っていくという、ミステリー仕立ての作品です。左:兄 マイク・ウッド(ミッキー・ハージティ)と右:弟 リンゴ(ジャン・ルイス)ミッキー・ハージティは冒頭に出るだけでそれ以降全く出番が無しで、主役リンゴを演じるジャン・ルイスは非常にしょぼい風貌で、主役にするのはちょっと厳しいんじゃないか、って感じがします。ネタばらしになってしまうかもしれませんが、結局、アロンゾ家にまつわる連続殺人だったのです。 左:ドン・アロンゾ(オメロ・ガルガノ) と右:アロンゾの娘 ピラール(ルチア・ボメツ)また、ざっくりとストーリーを語っていくダイアログがやけに多く感じられ、マリオ・ピンザウティ監督の演出も???ただ、カメラワークは凝ったイメージを受けます。