マカロニ??? ジョージ・リヴェロ 2作品
また、レアな映像を入手しました。「拳銃、5ドル、死体」 "Una Colt, cinque dollari, una carogna"メキシコ・オリジナル・タイトル "El mexicano"1966年 メキシコ・イタリア(?) 監督:レネ・カルドーネ 出演:ウィリアム・クリフ(ジョージ・リヴェロ)、ハイメ・フェルナンデス、テレ・ベラスケス 音楽:エンリコ・C・カビアッチ「7つの死体のための7挺の拳銃」"7 Colt per 7 carogne"メキシコ・オリジナル・タイトル "La vuelta del Mexicano"1967年 メキシコ・イタリア(?) 監督:レネ・カルドーネ 出演:ウィリアム・クリフ(ジョージ・リヴェロ)、ビクトル・フンコ、カルロス・コルテス、エルザ・アギーレ 音楽:エンリコ・C・カビアッチこちらの作品については、水上先生のサイトをご参照ください。「七つの屍のための七挺の拳銃(67)」この2つの作品は、「リオ・ロボ」(1970)、「ソルジャーブルー」(1970)で有名なジョージ(ホルヘ)・リヴェロ主演で、正編・続編として、メキシコで製作されたウエスタンなのですが、イタリアが製作に関わっているという噂があり、マカロニに入れるべきかといった論争が未だに決着していません。オープニング・クレジットには、2つのメキシコの製作会社が表示されるのですが、後者の"Cinematográfica Filmex S.A."が怪しい気がします。(前者の"Estudios América S.A."はアメリカという表記もありますが、れっきとしたメキシコの会社です。)似た名前の"Filmar Compagnia Cinematografica"という会社がこの作品をイタリアで配給しています。(イタリア製作の真偽は定かではありませんが、これらの作品は確実にイタリアで公開されています。)実はこの似た名前の2つの会社が協業関係、もしくは(親会社・子会社といった)資本関係にあって、イタリアも製作に絡んでいるという話になっているのかもしれません。(引き続き、調査を進めるようにします。)さらに話をややこしくしているのが、下のイタリアのロビーカードにもあるように、イタリア公開時に何故か、出演者の名前を英語の変名に変えているのです。当初はあまり認知されていなかったイタリア製西部劇を、アメリカ(USA)製西部劇のふりをして、ジュリアーノ・ジェンマ→モンゴメリー・ウッドといった感じで変えるのはまだわかりますが、イタリアで公開する際に、メキシコ(スペイン語)名を英語の変名に変えるというのは、どういう意図なのでしょうか?想像するに、マカロニ・ブームに便乗するのではなく、これらはメキシコ製ではなく、アメリカ(USA)製西部劇なんだとして、イタリアで公開しようという意図があったのかもしれません。天下の○mdbも混乱しているようで、この件に関しては、あてになりません。前者の画質は、ご覧の通り、良くないですが、後者はメキシコTV放映版なので、やや画質はいい方です。なお、マカロニにはありがちな、正編の映像を続編で流用したりしていて、どこまでがそれぞれのオリジナルな映像なのか、細かく検証する必要がありそうです。【訂正】記事を書いた時点では、ろくにチェックできていなかったのですが、正編・続編は完全に話がつながっていて、(TVドラマとかでもよくある)単に、振り返りのために、続編の最初に正編の終わり部分のシーンが数分挿入されているだけでした。逆にそのことで、もともとはこの作品は劇場用映画ではなく、TV映画だったのでは?という疑念が湧いてきました。