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2014.12.21
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カテゴリ:火山災害

友人と

最近ブログ書く話が、火山の話題ばかりになってますねぇ。

今のところプラモは作っていないのですが(積んである未作成プラモは多いのですが、作っても置く場所がないのもあります・多汗)、作ったもののブログで載せていないものも多いので、それもおいおい書いていきたいなと思っています。

そして今回も火山関係の話題です。

初めは12月16日にレベル2(火口周辺規制)になった十勝岳(2077メートル)の話題です。

北海道にある十勝岳は、かなり噴火頻度の高い山のひとつです(噴火頻度ランクAです)

文献資料に登場するのは安政噴火(安政4(1857)年)からですが、明治噴火(明治20(1887)年)大正噴火(大正12(1923)年から昭和3(1928)年まで活動が続きました)、昭和37(1962)年と、昭和63(1988)年から平成元(1991)年にかけてと、多くの噴火活動が記録されています。

特に大きな被害をもたらしたのは、大正噴火と1962年の噴火です。

大正15(1926)年5月に起きた水蒸気爆発は、大規模な岩屑なだれとラハール(火山性土石流)を発生させました。

特に残雪が多く残っていたことが被害を大きくしました。水蒸気爆発が残雪を一気に融解させ、あたかも大津波のような凄まじいラハールを発生させたのです。

泥流は美瑛川と富良野川を一気に流下し、約2キロ離れた上富良野市街を襲い(噴火からラハール到着で要した時間は25分と言われています)、死者・行方不明者144名、負傷者200名、流失・破壊家屋372棟という大きな被害をもたらしました。

1962年の噴火の時は、大正火口近くの硫黄採掘場に火山弾が直撃したため死者・行方不明者5名、負傷者11名もし人的被害をもたらしています。

この時の犠牲者はこの硫黄採掘場で出た被害のみでしたが、噴煙は1万2千メートルまでに達し(参考までに、先日の阿蘇山噴火の噴煙の高さは1200メートルでした)、ソ連領(当時)千島列島まで降灰が確認されています。

噴火活動は平成元(1991)年が最後ですが、その後も火山性地震や噴気活動は盛んで、平成24(2012)年8月と平成25(2013)年6月には火映現象(噴煙に高温の溶岩や噴気が映って、炎のように見える現象)も観測されています。

そして今回レベル2(火口周辺規制)になったわけですが、気象庁の発表によると、62-2火口(昭和37年に噴火した際に、新たに4つの火口が開きました。その内の一つです)に近い前十勝付近で、傾斜計に山体膨張の傾向が確認されたからのようです。

十勝岳の観測点は、この62-2火口付近だけでなく、大正火口付近や擂鉢火口付近など何カ所もありますが、変化が観測されたのはここだけでした。

ということは、

・今回の山体膨張は、かなり浅いところで起きている可能性がある(つまりマグマの上昇が起きている)
・十勝岳全体では大きな変化は観測されていないことから、62-2火口付近の小規模で限定的なものながら、噴火になる可能性が高い。

と言う結論になったのだと思います。

ただし現在の所、十勝岳で火山性微動や火山性地震が多くなったわけではありませんので(と言うかそちらはほとんど観測されていません)、「近日中に噴火しそう」といった兆候が確認されているわけではありません。先日の吾妻山同様、噴火の可能性が高くなってきたから、慎重を期して火口周辺規制をしておこうと言うことなのだと思います。

そう言う意味では今日明日に災害が起きるというわけではありませんが、噴火の兆候が高くなってきていることは確かです。

現地の方々、旅行を検討されている方は十分にご注意ください。

それではまた。






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Last updated  2015.03.03 21:19:29
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