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カテゴリ:火山災害
今年も新年早々大地の神は働き者のようです。 今日1月6日、気象庁は鹿児島県桜島で大きな噴石や火砕流が、噴火に伴って発生する可能性があると発表しました。 桜島の動向を監視している有村観測坑道(大隅河川国道事務所)とハルタ山観測総合坑道(京都大学防災研究所)に設置している傾斜計が、今月1日から桜島の山体が膨張している傾向を捉えたようです。 まぁ、桜島の噴火は毎日のことですが(参考までに1月4日は9回、昨日5日は15時までの時点で5回噴火しています)、今回の山体膨張の傾向から考えて、2年前の平成25(2013)年8月18日に起きた噴火(気象庁の観測史上最大の噴火でした)と同程度か、それを少し上回る規模の噴火が起きる可能性があります。 爆発的噴火に伴う空振で、窓ガラスが割れる等の被害が出るかも知れません。現地の皆様はご注意ください。 また今回、気象庁は火砕流の発生も警戒しています。 桜島の火砕流は、かつての巨大カルデラ姶良火山の性質をそのまま引き継いでいるため(桜島は姶良カルデラの南端に、新たに出来た火山です)、マグマの粘着性が高いので、広範囲に広がる火砕流になる傾向があります(参考までに、マグマの性質に粘着性がほとんど無い富士山の場合、火砕流は数百メートル程度の規模で終わることが多いです)。 桜島は入山規制されていますから、大きな人的被害がでる可能性は低そうですが(まぁ、今回は海を渡って対岸を火砕流が襲う可能性もなさそうです)、当分は頻繁な噴火活動が継続するかもしれません。 現在桜島の地下には、大正大噴火(大正3年(1914年)1月12日)時の約90パーセントに達するマグマが蓄積されていると考えられています。 今回おこるかも知れない噴火の規模が、大正大噴火時のような規模になるかどうかは何とも言えませんが、いざというときはいつでも対応できるよう、現地の方々はくれぐれも気をつけてください。 それではまた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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