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2017年09月15日
カテゴリ：うちの猫
 百恵さん・・先月死んでしまいました。 麻酔中の事故でした。  （まだ口が痛くなかった頃） 口内炎に悩まされるようになった百恵さん。 最初から歯の状態は良くなかったんですけど。 炎症が歯や喉近くの粘膜に広がってきて 口臭もそれはきつかったです。 猫の口内炎の治療は対症療法です。 口腔内に効くサプリメントや 免疫力を上げるサプリメントもあれこれ試しましたが 結局はステロイドと抗生剤の注射に頼るようになりました。 注射を打ったその晩には食べ始めた という猫も珍しくないそうですが 百恵さんにはあまり即効性はなくて 注射をして３～４日経ってようやくいつも通りの食べ方になる感じでした。 それも１～２週間後には ドライフードはおろかウェットフードさえも食べられなくなり 短期型の弱いものから始めたステロイドは 効き目の強いデポメドロールになっていき・・。 このデポメドロールでさえ痛み止めとして３週間もたず・・。 体重は２．５キロに。  ごはんをちょうだい、と訴えるのに お皿を出せば 一口食べて後ずさりして お腹は空いているのに食べられなくて。 ただでさえ腎臓が悪いのに食べられなかったらもっと悪くなる。 ステロイドを使い続ければ 糖尿病やら肝臓やら、副作用が出るかもしれない。  口内炎で最も高い治療効果が望めるのが抜歯と言われています。 歯を無くすことによって口内の細菌を減らし それによって炎症を止める効果があります。 すべての猫に効果があるわけではないけれど それで改善している猫は多い。 百恵さんも良くなる可能性があるならば・・。 さんざん悩んで 獣医と相談して 抜歯手術をすることになったのです。 この決断が百恵さんの運命の分かれ道だったんでしょうか・・。  犬歯を残しての全臼歯抜歯に決まりました。 全顎抜歯に比べれば短い時間で終わるものの 手術時間は２～４時間の長丁場。 当然、不安はありましたが そこは術前検査をしっかりやっていただいて。 血液検査。レントゲン検査。エコー検査。 それとエイズ・白血病ウィルス検査も。 保護時の検査で陰性でしたが 「百恵ちゃんの口内炎はエイズキャリアからきているように感じる」 以前からそう獣医に言われていて 術前検査のひとつにウィルス検査も入れてもらったのです。 結果はどちらも陰性でした。 手術の前の週に打ったデポメドロールは 少し多めの量にしたそうで それがよく効いて痛みがなかったんだと思います。 ドライフードをカリカリ音を立てて食べて 猫じゃらしで遊んだり階段を駆け上がったり。 百恵さんはご機嫌だったのです。  手術の前の日のお昼に病院に預けました。 前日から点滴を流すことで 腎臓へのダメージを抑える目的です。 「頑張ってね。あさって迎えに来るからね」 そう声をかけたら 百恵さんは いつもの仏頂面で納得していない顔をしていたけれど。  入院する日の朝。これが最後の写真に。 8月6日。午後2時。 全臼歯抜歯手術開始。 その２０分後。 百恵さんは 意識がないまま 旅立ってしまいました。 病院からの電話を受けて駆け付けた時には 手術台の上で心臓マッサージを受けていて モニターでは弱弱しく心臓が動いているようでしたが 「もう・・こうなってしまうと・・」。 百恵ちゃん！百恵ちゃん！ せめて、百恵さんが最期に聞いた声が、私の声であってほしい。 その場で、推測ですが、と 獣医から受けた説明は 「気管チューブから麻酔と酸素を流し 抜歯を始めたところ なぜか百恵ちゃんのお腹が膨らみ始めました。 チューブで穴をあけてしまうようなミスはしていません。 何らかの原因で肺に穴が開き 酸素が漏れてしまったようです」 言われてお腹を見ると、たしかにふっくらと膨らんでいました。 「 レントゲンやエコーには映らないような ごく小さな穴が開いていたのかもしれません。 もっと詳しくCTを受けていればあるいは判別できたかもしれない。 けれど、CTを撮るにも全身麻酔が必要ですから・・」 獣医にとっても 今まで10年間一度もなかった事態ということでした。 事前に気が付いてあげられず申し訳なかった と頭を下げてくれました。 そのあと、お花と手紙も届き 「結果的に百恵ちゃんの生涯を奪ってしまった」と 詫びてくださっていました。 何頭も抜歯手術の経験があり、 信頼してお願いしました。 獣医のミスではないと思っています。 ネットには麻酔の事故の割合は0.001%とありました。 1000件手術をして１件。 滅多に起こらないことがどうして百恵さんに・・  連れて帰ってきた百恵さんは すやすやと気持ちよく眠っているようでした。 最期に痛みも苦しみもなかったことが せめてもの救いだけれど・・。 預かりっことしてうちに来たのは2011年の5月でした。                 たった６年しか一緒にいられなかった。 もうあの大きな百恵ちゃんの鳴き声は聞こえない。 百恵ちゃん。ごめんね。 百恵ちゃん。ありがとうね。  2017年8月6日 百恵死去 お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう
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