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カテゴリ:TV
帆: 9月はテレビ番組の最終回ラッシュの季節だね。
須: ああ、10月はテレビプログラムの更新月ですからね。最近はスペシャルも多いですし。 帆: 今日は江口洋介主演「逃亡者」が最終回だったよ。 須: あっ!(^-^; 僕も何回か見ましたよ。でも連続ドラマは毎週見ないと内容がよく分からないんですよね。「逃亡者」は妻と息子を殺した容疑をかけられた夫役の江口洋介が交通事故を機会に逃亡し、事件の真相を暴くというシリアスな映画だったんですよね。 帆: そう。逃亡者の江口を中心に、警察においても事件の真相を少しずつ掴み始め、江口を助ける刑事の阿部寛や水野美、その他に原田芳雄、片平なぎさ等の有名俳優がしっかりを脇を固めた、“やる気あるぞ!”満々のドラマだったね。 須: 連続ドラマでサスペンスをやるのは結構難しいと思うんですよ。毎回驚きがあって、その驚きが最終的な大きな驚きに繋がらないといけないし。 帆: 俺もそう思うよ。そういう意味ではこの「逃亡者」はよく出来ていたと思うよ。回を追うごとにそれぞれの人物のつながりが少しずつ分かってきて、前回あやしいと思ってた人物が今回は全くあやしくないと分かった。でも、実はやっぱり事件に関係していたとか。なかなか手を変え、品を変え、連続ドラマという特性を逆にうまく利用していたと思うよ。 須: じゃあ、最終回もかなり盛り上がったんじゃないですか? 帆: ・・・そう言いたいところなんだけどね。なんかしっくりこないんだよね。(~ヘ~;) 須: あれ?じゃあ、最後に特に落ちはなかったんですか? 帆: いや、結構大きな落ちがあって、さっき昨日見たっていう庶務の鈴木さんに聞いたら「最後、まさかあんな展開になるとは驚きでしたぁ~」って言ってたくらいだから、驚く仕掛けだったんだと思うよ。俺はなんとなくわかってんだけど。 須: じゃあ、なんで課長は納得していないんですか? 帆: そうだねぇ。サスペンスの人気のひとつに、犯人が最後まで分からないスリルというのはあると思うんだよ。でも、同時にその犯人がなぜ凶行に至ったのか?原因は?というように、登場する人物を犯罪という異常な状況を通して視聴者が興味を持つという部分もあるじゃない。そうするとやっぱりストーリーの中で人物がしっかり描けてないと最後にどんなに優れた仕掛けがあっても驚き半分、感動半分だと思うんだよ。 須: なるほど。そうすると今回の「逃亡者」は人物がしっかり描けてなかったんですか? 帆: そう、そうなんだよ。ネタばれを避けるために抽象的に説明するけど、最終回の前半で犯人を駐車場で追い込むシーンがあるの。このシーンで一件落着したかに見えて、その後、最後のオチになるんだけど、実はこのドラマのピークはそのオチのシーンじゃなくて、この駐車場のシーンにあると思うんだよ。ずっと追われてきた江口洋介がついに真相までたどり着いて逆に犯人、実行犯なんだけど、を追い詰める。犯人は自己の保身のために殺人を思いついた。しかし、そこには計り知れない葛藤や人間の強欲が見え隠れするわけ。その部分を過去の回想シーンをまじえてもいいからじっくり描いて、俳優にもしっかり演出をしないと気合入れて最終回を見ようとしてた視聴者は冒頭からいきなりしらけてしまうよね。 須: へぇ~。そうなんですか。それは出鼻を挫かれた感じですね。 帆: 正直すごい違和感があった。例えば、江口が犯人に掴みかかろうとするシーンがあるんだけど、阿部寛に簡単に抑えられるだけでピクリとも動かない。奥さんを殺し、子供を殺そうとした犯人が目の前にいて、自分を何日も犯人に仕立て上げたずっと探していた人物が目の前にいるのに、暴れもしなければ、汗ひとつかいてない。それはさすがにしらけたよ。┐( ̄ー ̄)┌ 須: 厳しい意見ですけど、言ってることはすごく分かりますね。まさに“終わりよければすべてよし”の逆の形ですかね。 帆: まあ、そこまでは言わないけど、サスペンスドラマの最終回は他の連ドラとは重みが違うと思うから、もう少し丁寧に作成して欲しかったとは思うけど。 須: 10月からの新しいドラマには今回の「逃亡者」を越える作品があるといいですね。 帆: そうだね。しかし、今回のドラマはハリソン・フォード主演の「逃亡者」のリメイクだと思ったんだけど違うのかな。公式サイト見ても特にそんなこと書いてないし。 誰か知ってる人がいると教えて欲しいなぁ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2004.09.28 23:48:18
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