■□　驟雨来たりなば、幸遠からじ　□■

（あらすじ）
　史上で最も注目を集めた大統領選挙。そういっても言い過ぎではないでしょう。ブッシュ現アメリカ大統領とケリー候補の一騎打ちのアメリカ大統領選挙戦は、アフガニスタン、イラクでの現状、あるいはそこから飛び火した全世界のテロに与える影響を背景にして、世界中が注目しました。
　結果は、前回の大統領選のような混乱もなく、ブッシュ大統領の再選という形で幕を閉じました。さて、この結果が与える世界への影響はいったいどんなものなのでしょうか？

須：　投票結果でまたもめるかと思ったんですけど、意外に早く決着がつきましたね、今回の大統領選は。
帆：　そうだねぇ。僕も意外だったよ。「華氏９１１」の監督マイケル・ムーアとかが煽ってるから、かなり話題になったけど、終わりは案外あっさりしてたね。
須：　それだけ世界情勢が緊急を要してるからですかね。
帆：　それもあるだろうね。しかし、ブッシュ大統領が再選したことはこれから世界にどれだけの影響を与えるんだろうね。印象としては、強気路線のブッシュと調整路線のケリーという印象だったんだけど。
須：　あっ、僕もそうです。ブッシュ大統領ってなんかケンカ腰のイメージがあるんですよね。
帆：　う～ん、顔のビジュアルの差かな。
須：　あはは。
帆：　実際、２人が掲げてた方針というのはそう大差ないみたいだったから。意外と決定打は人柄とか、頼もしさみたいなところになったのかもね。
須：　なるほど。
帆：　まあそんなに単純なもんじゃないと思うけど。日本でも幾つかのメディアが書いてたけど、やっぱりブッシュ大統領の支持基盤がしっかりしてたことが勝因だったのではとするところが多いね。
須：　支持基盤ですか？
帆：　そう。ブッシュ大統領のバックにはイラクの油田を狙っているアメリカの富豪とキリスト教の団体がついてて、この支持が大きかったって話だよ。
須：　なるほど。
帆：　まあ、同じようにケリー氏にも同様の支持基盤があったんだけど、底力の差が出たのかもね。
須：　でも、このままいくと本当に資本主義の原則とは程遠い、「金持ちはより金持ちに、貧乏はより貧乏に」という悪循環が続きそうですね。
帆：　そうだね。アメリカはよくも、悪くもリーダーシップの強い国だから、どうしても世界全体が流されちゃうだろうね。
須：　さてさて、うちののんびり首相はどうするんですかね。
帆：　アメリカの新しい州になっちゃうんじゃないの。
須：　それだと今とあんまり変わらないですねぇ。
帆：　あはは。そうだね。