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カテゴリ:アラビア書道
昨年末に日本の短歌や俳句をアラビア語に翻訳したものをアラビア書道で書くというお仕事が舞い込んできました。
全部で28人分、140首もあったのでかなり大変だなとは思いましたが、年末年始もあって多少時間もとれそうだったので引き受けました。 クリスマス頃に翻訳されたものの半分が届きました。 それを見て、日本の短歌や俳句をアラビア語に翻訳した方はかなり大変だっただろうなと思いました。アラビア語訳はほぼ忠実に日本語に沿って訳されていたようで苦心の跡が見えますが、恐らくそのままアラビア語を読んだだけではアラブの人々はピンと来ないと思います。 特に短歌、俳句では花を詠んだもものも多く、アラビア語訳された花の名前からはどんな花か想像つかないだろうなと思います。 例えば、 紫陽花(あじさい)→学名Hydrangia ハイドランジア 鬱金桜(うこんざくら)→ karaz akhDar saaHib 曼珠沙華(ひがんばな)→学名Lycorisリコリス その他、月見草、酔芙蓉(すいふよう)、堅香子(かたくり)、泡立草(あわだちそう)などなど 難読漢字のオンパレードで日本人でもほとんど見たことがない花も含まれています。この中でかろうじてアラビア語の辞書にも載っていたのが「桜」でした。それ以外は学名のラテン語をそのままアラビア語表示したものがほとんどでした。 花以外にも、昆虫類、日本の風俗習慣なども含まれているので、背景などちゃんと説明する必要がありますよと、依頼者には話しておきました。詳しく説明するには一首あたりにかなりのスペースを割く必要があるので物理的には無理だと思います。 この翻訳は日本文化を紹介するイベントに使用するためですが、俳句、短歌などの文学の世界をアラブ人に理解してもらうということはなかなか難しいことだなとよ良く分かりました。 紫陽花、鬱金桜、曼珠沙華をディーワーニー書体で書いて、更にそれぞれの花の雰囲気に着色してみました。なかなか楽しい作業でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011.02.11 15:24:41
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