アラビア書道とその周辺

地下鉄東西線竹橋駅付近にある竹尾に久しぶりに行ってきました。


各お稽古場所で使用するアート紙はここに1000枚単位で注文しているのですが、今回は作品展で使用する紙を色々見るために来ました。ここに来ると実にいろいろな種類の紙が見られるのでテンションが上がります。

ここには色別に数百種類はある思われる紙が直接購入できます。
ここの紙の購入の仕方はちょっと変わっています。
まず、中央の少し高くなった選別台に小さな紙のサンプルが色、デザイン別にびっしりと、そして整然と並べられてある中から自分の気に入った紙のサンプルを選びます。サンプルには紙の名前や種類などのデータが書かれています。

それを持って、店員に渡せばA4サイズの紙であればすぐに持って来てくれます。
A4サイズの紙は店の中ほぼ全面を取り囲むように作られた真っ白な壁に取り付けられた引き出しの中に並べられています。

全紙サイズで店頭に置いてあるものもあり、それは店の奥に入って持ってきてくれます。
それ以外のサイズは特注となります。

また、サンプルにない紙も店内に置いてある多くの見本帖から選んで注文することができます。

店員は紙に就いては専門家ばかりのようで、こちらのリクエストに応じて色々相談にも乗ってくれます。

現在、書道のお稽古に使用している紙は「特菱アート、A3サイズ、T目、厚さ76.5kg」というものを使っています。

〇　特菱というのは三菱製紙の紙の名前です。

〇　T目というのは縦目の略です（Y目は横目）。紙の長辺に平行方向に繊維が流れている紙のことを指します。紙を折ったり、印刷したりする場合は縦目にするか横目にするかで結果が異なってくるので、かなり重要なことらしいのですが、アラビア書道に関して言えば、字を書くだけだけなのでほとんど関係ありません。

〇　76.5kgというのは全紙1000枚の重さのことで、数字が大きくなればなるほど厚くなります。全紙というのはその紙の最大のサイズを指すもので、規格によって異なっていますが、通常は四六判と呼ばれる788mmｘ1091mmのサイズが多いようです。これを自分の好みのサイズにカットしてもらうのですが、カットする回数が多くなればなるほど、つまり小さくすればするほど、値段も上がります。また、一枚でも1000枚でもカットする回数は同じなので、買う枚数が少ないと割高になります。
よってカットしない全紙サイズで購入すれば一番安いのですが、大きくて、重いので自分で車で運ぶか、送ってもらうことになります。ただ、家でカットしようとすると結構大変な作業になりますので、店に任した方が、多少割高でも楽です。カットした場合は端切れが出るのでそれももらうこともできます。

竹尾は竹橋駅から歩いて5分ぐらいのところにある錦三ビルの一階と二階を占めていて、2階は紙に関する催しもの的なことに使用されています。

広い通りに面しており、外からは前面がガラス張りなのでよく見えるのですが、大きな看板などが一切ないので意外に外からだと何の店が結構分かりにくいです。

土日祝日が休みのため、平日にお仕事がある方は使いにくい店なのですが、インターネットでも販売しています（アート紙はインターネットでは購入できませんが、ファックスで購入可）。

竹尾から歩いてすぐの神保町にはmuseという有名な紙専門店もあります。また画材屋も多いです。

この界隈は会社や大学、専門学校などが多いため、印刷業者も多く、紙の需要が多いため、竹尾もいつも広告関連業者やアーティスト系らしい客の姿があります。