|
カテゴリ:催し物
横浜ユーラシア文化館にて開催中の「筆の軌跡 -江上コレクションを中心に-」に行って来ました。
以前この文化館でアラビア書道体験講座を行って以来、時々イベントのお知らせが送られて来ていたのですが、今回チラシにアラビア文字の写真が出ていたのでどんなものが展示されているのか気になったためです。 展示品は、中国(書の世界 漢・北魏・唐)、中国(外来文化 ヒンドゥー教、ネストリウス派キリスト教)、メソポタミア(楔形文字粘土板文書)、ペルシア(細密画、物語詩の文字と絵画)の4コーナーに分かれていました。 やはり気になるのはペルシアのコーナーでした。 そこにはサァーディーの詩集、冊子本『真理の苑』(al-Hikaayatu 'alaa (a)T-Tariiqi (a)t-tamthiili)と『ライラとマジュヌーン』の物語のそれぞれ一部が展示されていました。 サァーディーの詩は一ページを分割して書かれていました。 左3分の2ぐらいは、上から下に、右から左にほぼ真っ直ぐに書かれ、それが終わると、今度は同じページの右3分の1の部分に左上がりの方向で、ギッシリと書かれています。文字幅は一ミリ以下です。ナスタァリーク体はこのように斜めに美しく書けるところに特徴があるのがよく分かります。 『ライラとマジュヌーン』は挿絵とペルシア文字が書かれていました。同じページの赤外線写真も公開されており、写本制作の方法も解説されていました。 また、中国の外来文化コーナーには、アラビア文字で書かれた石碑の拓本が展示されていました。中国の福建省泉州は13~14世紀に大きな貿易港があり、マルコポーロの東方見聞録やイブン・バットゥータの三大陸周遊記にも描写されているほどで、多くのアラブ商人もやってきていたという証拠でもあると解説されていました。 この企画展の展示品数はそれほど多くはありませんでしたが、なかなか渋いものが多く、入場料も200円と安いので一度お越しになればと思います。 本展示は10月25日(日)までやっていますが、13日(火)は休館です(開館時間:9:30~17:00)。交通はみなとみらい線の日本大通り駅の真上にあり、非常に便利な場所ですが、看板が地味なので通り過ぎる可能性があります。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015.10.06 23:51:20
コメント(0) | コメントを書く
[催し物] カテゴリの最新記事
|