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ジャンプ・コミックス 著者: ほったゆみ /小畑健
最近ケーブルテレビで「ヒカルの碁」のアニメの再放送をやっている。見ていたら、やはり続きを見ないと我慢できなくなってしまった。とりあえずアニメ放映時の続き・・・と思ったがやっぱりそれではすまずに、結局1巻~23巻まで一気読みに走ってしまった。 祖父の家の物置で古い碁盤を見つけた進藤ヒカル(小学6年生)は、碁盤から自分を呼ぶ声を聞く。実はその碁盤には平安時代の天才棋士、藤原佐為の魂が宿っていて、声が聞こえる人物に語りかけてきたのだった。 ヒカルにしか見えない佐為、その魂がヒカルに宿り、碁を打ちたいという佐為の願いを叶えるため、碁についてはまったく知識のなかったヒカルも碁を始めることになる。 塔矢名人の息子で同じ年の天才少年塔矢アキラとの出会い、院生からプロ棋士へ、佐為との別れなど、読んでいるうちに囲碁をやってみたいと思わせる、子ども囲碁ブームのきっかけになったマンガ。 ひさしぶりに見てみると、1巻のあたりのヒカルは本当に幼い。絵柄もだいぶ違う。たしかに小学生だから幼いんだろうけど、成長しない?はずの佐為もなぜか幼い。 「ヒカルの碁」の主人公はヒカル・・・のはずだけれども、やはり佐為がいないとそもそも話にならない。佐為がいなくなってからも話は続いていくのだけれども、これは、その後の話というイメージが強い。 ヒカルは最初、まったく碁を知らない。そのヒカルがぐんぐん碁を覚えていく。佐為ははじめ、なぜこんな碁をなんにもしらない子についてしまったのか嘆く場面があった。 たしかに以前江戸時代に目覚めた時に、佐為が取り憑いた相手はのちの本因坊秀策。彼はすでに碁をよく知っていた。だからこそ、佐為の強さを知り、佐為の打ちたい用に打たせてくれた。しかし、神の一手を極めたいという佐為の希望が叶うことなく本因坊秀策は病死する。 そして今度はなにも知らない少年である。ヒカルは碁は何もしらない。当然、佐為がどのくらい強いかということもわからない。だから、子どもらしく、自分が打ちたい時は、佐為ではなく自分が打とうとする。碁のおもしろさを知ってからは、特にそうだった。 佐為は何のためにこの世に残ってきたのか。ネットのsaiが本因坊秀策の幽霊だという仮定の話の中で、塔矢名人は「それは私と打つためだ」という。それは、佐為自身が言った、この一局をヒカルに見せるためだったという理由と同じことになる。 佐為自身はすでにない。彼の弟子、彼の意志を継ぐものを探すために、そして「神の一手」に近づいていくため残ってきたのだとすると、やはり佐為が消えてしまうのも潮時なんだとは思うのですけれども。 ところで、「ヒカルの碁」のゲームって囲碁初心者向けでいいですね。いつまでたっても万年初心者なのがちょっと悲しいけど・・・ そういえば、このマンガがジャンプに連載していたころ、広島の方に家族旅行したついでに因島の本因坊秀策のお墓に行ってきました。今は橋が繋がっているので、尾道からすぐですけど、昔は大変だったのでしょうね。江戸は遠い。 ヒカルの碁(23) あなたに呼びかけている ( 著者: ほったゆみ / 小畑健 | 出版社: 集英社 ) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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