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角川ビーンズ文庫
「彩雲国物語」の3冊目 はじまりの風は紅く、 黄金の約束、 花は紫宮に咲く 中華風な国、「彩雲国」が舞台です。 若き国王、劉輝は即位直後から仕事を放棄しているバカ殿。 そんな王様の教育係に、家柄は最高だけど貧乏なお嬢様、秀麗が。金につられて、「貴妃」の名目で後宮に入り、ダメ王改造計画。 ・・・というのが、1巻目。 結局、王はバカではなく、バカのふりをしていたらしいということで、秀麗のおかげでやる気をだして見事、まじめに国政に参加するようになった。もっとも、ちょっとピントがずれているのだが・・・ 後宮を退出して秀麗は、元の暮らしに戻る、はずだったが、2巻目では、猛暑のためばたばた官吏が倒れ、危機的状況にある「戸部」に男装して助っ人に来るように依頼される。 もともと秀麗は官吏志望。女性は官吏登用試験を受験できないが、いつの日かを夢見て、日夜勉強にいそしんでいる。手伝いとはいえ、今度は後宮ではなく、表でお仕事です。 で、3巻目は、国王の発案で、とうとう官吏登用試験が女性に開放され、秀麗はみごと3位で合格。しかし、何年も勉強してもなかなか合格しない難関試験に、「女」が合格と、周囲のねたみといじめ。 今回、最年少1位合格の13歳の影月と17歳の秀麗に初めて与えられた仕事は、くつみがきと厠掃除だった・・・・ まけないお嬢様、秀麗、今回は体力の限りがんばります。 こんな新人にわかってしまうほどの陰謀が、ちゃちな気がしますけれども、おもわず秀麗を応援したくなります。 それにしても労働法真っ青の連日の徹夜で、どうにか二人とも生きて?いるのはやっぱり若さ故でしょうか。 いくら優秀でも、それなりの経験にはかなわないものがあると思うのですが、経験を重ねるということはつまり年をとって体力は衰えていくということ。やはり基本は体力ですねえ。 なんというかな、現代の日本ではこんな露骨ないじめはないと思うけれども、やはり出る杭は打たれる的なところがありますね。 何事も最初に開拓して行く人は大変だよねと思います。 以前何かの本で、(急ぎの)仕事は忙しい人に頼め。ということを見たことがあります。なんとなく納得したのが実感です。忙しいのをちゃんとこなしている人はやっぱり仕事が速いです。というか、特に、PTAとか子供会とかのあまり義務ではない仕事は、時間感覚の希薄な方にお願いすると、いつまでたっても出来ません(^^;)。 今回、この彩雲国を読んでいると、そんな甘いもんじゃないぞっ!とつっこみたくなると同時に、なるほどなと思うところも多々ありました。これはいわゆる少女向け小説のたぐいですけれども、ちょっと、ビジネス系歴史小説を読んだみたいな感じですね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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