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プリンセスコミックス
イタリア・ルネッサンス期のチェーザレ・ボルジアが主人公です。 法王の地位をねらうロドリゴ枢機卿は、そのために悪魔と契約し、生まれてくる息子を悪魔に売り渡した。そして法王アレクサンドル6世となる。法王の息子(聖職者は正式には結婚でできないため、甥と言っていた。)であるチェーザレは、その身を魔の力に飲まれそうになりながら、強固な意志でイタリアの統一を図る。 実在の人物なのですが、ボルジア家というと、政敵を次々に暗殺したという証拠の残らない毒薬で有名。それが「カンタレラ」と言われています。他にも、チェーザレの妹、ルクレチア=ボルジアも美女で有名です。そして、その父、兄の政略に使われ何度も結婚させられました。 そして、ミケロット、彼も実在の人物でチェーザレの腹心です。この話では、伝説の暗殺者であり魔を退ける力を持つものとして現れてきます。その暗殺者の天才的な技量とともに心優しい面を持つ青年に、チェーザレは惹かれていきます。しかし、彼が愛したのはチェーザレの妹のルクレツィアでした・・・・ キアロ(ミケロット)とルクレツィア、愛する2人を失ったチェーザレの心の中で魔の力が増大し、やがてチェーザレを飲み込んでしまう。ごくわずかな深層心理を除き・・・ チェーザレ・ボルジアは実在の人物なので、おおよその歴史の流れから、今後のストーリーは見えてきます。しかし、悪魔との契約とかミケロットへの想いというのは、歴史上にはないことなので、どういう展開になるのだろうか、楽しみです。 ただ、まったく違う話なのですが、冒頭の法王になるために生まれてくる我が子を悪魔に捧げるというシーンが、手塚治虫さんの「どろろ」の最初のシーンを連想してしまいました。あれも戦国時代、天下統一を望む武将、醍醐かげみつが、魔神に生まれてくる息子の身体48カ所を捧げたことから始まります。百鬼丸とチェーザレに似ているところなどないのですが。 【本日の言葉】 7巻 自分でもーわけがわからないさ なんで…お前…なんだ なんで……お前でなきゃならない!! ついでに、7巻の最後でサンタンジェロ城の天使に雷が落ちます。この城は、中世時代には法王とローマ貴族達との争い時、法王側の城塞となったり、バチカンに住む法王の緊急事態時には避難所としても使われました。また、牢獄としても使われ、チェーザレ没落時にはミケロットもここに幽閉されたということです。 ついでに参考文献です チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷 ( 著者: 塩野七生 | 出版社: 新潮社 ) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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