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プリンセスコミックス(秋田書店)
19世紀末のウイーン。オーストリア帝国の皇帝フランツ=ヨーゼフ2世の皇太子ルドルフは自由主義者で反政府活動に関わっていた。彼を愛する下級貴族の娘マリー、そして悪魔との契約により人界に解放されたセト神。
初めて出会う人間を不幸のどん底に落とすという契約で復活したセトが、最初にあった人間は、成り上がり男爵の娘で恋を夢見るマリーだった…
妻もあるオーストリア皇太子と下級貴族の娘との心中事件として名高い「うたかたの恋」の世界に、堕とされた異教の神(たぶんエジプトの)セトを絡め、やがて世界は戦争へと導かれていく。

セトはこのお話にしか登場しないのでしょうか。イメージでいうと、時の流れを超えてさまよう存在ということで、「ポーの一族」のエドガーのようなものと思ったのですけれども。

ちなみに「うたかたの恋」というと、オーストリア皇太子と男爵令嬢の心中事件。マイヤーリングの悲劇、という実際の事件は、映画、小説などさまざまな話になっています。一番先に思いついたのは森鴎外の小説「うたかたの恋」でした。初めてよんだとき、正字旧かなづかいだったので、ちょっときつかったです。他にも映画宝塚歌劇にもなっているようですね。

【今日の言葉】
ただ…愛しいと思うから
ちっぽけな力でも奴らは一生懸命生きているー
それが愛しいと思うから






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Last updated  2004.12.06 22:32:37
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