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カテゴリ:ライトノベルス
角川ビーンズ文庫
「キターブ・アルサール」シリーズの外伝です。 1巻 赫(あか)い沙原 2巻 蒼い湖水(みず) 3巻 皓(しろ)い道途(みち) 外伝 不機嫌なイマナ 外伝 風の呼ぶ声 砂漠の国の物語です。 今回「風の呼ぶ声」は、本編の時代の何年か昔の話です。 風の民と呼ばれるアル・シャマル族の「次代候補」ジェナーと従兄弟で同じく次代候補であるカウス、23年に一度行われる祭りの舞姫を務めるイリヤ。 族長の息子ジェナーの舞姫のイリヤへの想い。カウスの謎の行動の理由。通常の祭りには奉納されない舞が何故、今回特別に奉納されるのか? 外伝「不機嫌なイラナ」で主役級?だったカウスの昔の話です。当然前作を読んでいるものには、カウスの放浪癖の理由も族長になれない理由もわかるのですが、登場人物であるジェナーやイリヤは知らない。そこが、もどかしいというか、未来をしりつつ過去の話を読む歴史小説のような感じがしてきます。 すでに先の時代の話を読んでから時代をさかのぼる場合、このまま行けば、起きてしまう事件を知りながらもストーリーを追っていくというのが、登場人物をはるかなる高みから見物する気分になります。読者である自分は知っているのに、登場人物たちは知らずに悩んでいる。この神の視点から現実にはありえない世界を見ることがファンタジーの視点なのかなとも思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005.02.09 23:40:38
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