|
カテゴリ:ライトノベルス
コバルト文庫(集英社)
須賀しのぶさんの新シリーズです。 かつて栄えた文明が、「10年戦争」で荒れ果て不毛の地になってしまった「バレン」。昼は灼熱、夜は零下、有害物質を含んだ砂嵐が舞い荒れる地で、街からもはなれた安モーテルに黒ずくめの美女がやってきた。賞金稼ぎだという彼女、キリは本人が言っているように、とても強かった。ハルという神父を捜している、という。めっぽう強い美女の噂は、やがて彼女が三大賞金首の一人、豹に変身するキメラ、ドラッガー・ノワールではないかとささやかれ、その噂はディートン教の司祭団の耳へも入る・・・・ 辺境の地に、強い賞金稼ぎが現れる。そのうち、その者自体が賞金首なのではという噂、それに宿屋の娘と純情な娼婦が絡み・・・というと、なんか西部劇や昔のスペースオペラみたいな感じなのですが、(吸血鬼ハンターDとか、キャプテンハーロックの世界か)主人公は女性です。 1巻では、まだキリの過去については、あまり触れられていません。というか、まだ海千山千の状態になっていない、強いけれども世間知らずのお嬢さん・・・です。 この世界については、かつて「10年戦争」があり、大都市があったが、破壊され、現在でも汚染がひどいため近づくことも出来ない状態になっているという。 また、この時代、肉体改変はすでに常識で、とくに10年戦争時代に多く存在した戦闘キメラが、戦争終結後、「廃棄」され、追放されている。このキメラたちは、無理な改造を受けたため、時間の経過とともに心身ともに異常になり、人を襲うことになり、狩りの対象とされている。しかし、キメラを狩る者も、肉体改変を受けなければならず、より高額なキメラを狩るために肉体改変を繰り返すことが、やがて自らの精神をも狂わせ、やがて今度は狩られる側になってしまう・・・ 一方、神聖帝国ディートニアはディートン教の総本山でもあり、総主教は帝国の実質上の支配者でもある。ヴァルカーレ総主教は白銀の髪に銀の瞳の20代半ばに見える美貌の持ち主です。 この世界のありさま、宗教、なぜキリが?まだ、謎が謎を呼び・・といった段階で、とりあえずこの辺がプロローグで、登場人物紹介かなっといった具合です。 ちなみにタイトルの「ブラック・ベルベット」とは黒ビールをシャンパンで割ったカクテルの名前・・だそうです。 【本日の言葉】 p143「だからたちが悪いのよ。ケンカがこじれるパターンの、一番多い理由って知ってる?関係のない第三者が、手前勝手な善意で首つっこんでくることよ」 【楽天ブックス】ブラック・ベルベット 神が見棄てた土地と黒き聖女 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005.03.08 15:48:54
コメント(0) | コメントを書く
[ライトノベルス] カテゴリの最新記事
|