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今月号の内容で興味深かったのは、特集である「あなたの知らない鳥インフルエンザの恐怖」と、「発見!ロビンソン・クルーソーの家」「ハワイに残る野生の楽園」など
鳥インフルエンザについては、「今、アジアで多くの死者を出している病気は普通のインフルエンザではない」と30ページにわたり特集記事になっている。1918年前後に多くの死者をだしたスペイン風邪を引き合いにだしている。さらに、インフルエンザは20世紀に3回猛威をふるったというが、ウィルスが世界に広まる早さはどんどん短縮されている。 1918年のスペイン風邪(死亡者数 5000万から1億)、1957年のアジア風邪(死亡者数 100万人)、1968年の香港風邪(死亡者数 75万人)だったが1968年の大流行ではウィルスが世界に広まるのに約1年かかっているが、ジェット機が普及した現代では、その期間は約半分と書いてあります。記事は英語版の記者が書いていることもあり、この恐ろしい病気は初期の封じ込めに成功するかどうかが勝負というトーンで書かれています。 抗ウィルス薬タミフルの備蓄に触れていますが、備蓄しようとしている国としてイギリスと日本が挙げられています。インフルエンザの専門家として東大教授のコメントでは「アジア全域でウィルスを撲滅すること。感染した家禽類を見つけて、すべて処分すること」と述べていると書かれていますが、最近のニュースを見ると、日本はともかくも、東南アジアではきっとすべて処分なんてできないんだろうなと思います。 ロビンソン・クルーソーの島は、先日の日記でも書いた「浦島太郎」の本の著者である冒険家 高橋大輔さんの話です。ページ数としては4ページしかないのですが、新聞などと違ってカラー写真もあって、リアルな感じ。 ハワイの生き物については、表紙のあおり文句と、記事のタイトル、そして記事の内容から受けたイメージがだいぶちがいます。表紙の「ハワイに残る野生の楽園」とかタイトルの「北西ハワイ諸島楽園に暮らす生き物の知られざる姿」からのイメージは、綺麗な青い海とそこで暮らす生き物のきれいな写真・・・という感じだったのですが、そればかりではありませんでした。 ウツボのアップ写真やウニやたこ、さまざまな熱帯魚、そして鳥。 しかし、そこで終わらないのがこのナショナル・ジオグラフィックの特徴ともいうべき点です。白い砂浜に打ち上げられたゴミ・ゴミ・ゴミの写真。 生後6ヶ月のコアホウドリの死骸とその腹の中から出てきたプラスティックの破片、銃弾、ライター・・・・こんな小さな体のどこに入るとおもうほとのゴミ。そしてこの鳥の死因は「餓死」。つまり、胃がゴミで満杯になってしまったためだそうです。 楽園の写真とゴミ。文章は淡々と死因を説明しているだけですが、見開き1枚に大きくされた腹の中から出たゴミの写真は、それ自体が、環境問題を語っています。 日経ナショナル ジオグラフィック社発行 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005.09.28 23:53:37
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