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カテゴリ:小説
グイン・サーガ外伝20 アルド・ナリスの事件簿2 ナリスさま探偵シリーズの2巻目です。 きびしい拷問により右足を失いマルガで療養の日々を送っているクリスタル公アル度・ナリスに、見舞いにきたフェリシア夫人が、クリスタルでの奇怪な噂を伝えます。それは「ふりむかない男」の話だった。 私塾の学生どおしのいざこざから、肝試しをすることになった学生6人、帰ってこない彼らを捜しにいった仲間が見つけたのは、息絶えた学生たちだった・・・ 4人が死亡、1人が発狂、残る1人は「あいつがふりむいたんだ」と繰り返すばかりだった・・・ 肝試しの場所が50年以上前に廃墟同然となった元カラム水商人のカラム水御殿とまで呼ばれた場所であり、死亡した学生が現在のカラム水の大商人の跡取り息子だったことから、カラム水の商人間の争いになっていく・・・ ナリスさまが、ヴァレリウスを手足につかって(笑)「ふりむかない男」の謎に挑みます。 それにしても、ナリスさまの好物「カラム水」って何なんでしょうか? 遠い国からカラムの実を取り寄せ、殻の中側の渋皮にアクがあるからあくぬきしてからつけ込む。年月をかけて醸成するとおいしいらしい。普通のカラム水は、原液を水で割って飲む。場合によっては甘みを加えた方がいい。(最高級品は甘味はいらないらしい)他にも香りを付けたりするらしい。また、廉価品では水に溶くだけというインスタントもあるらしい・・・色は赤茶色・・・ 習慣性もある飲料というとどうもコーヒーを想像するんですけど、どうなのかなあ。 【本日の言葉】 p241 どうしてひとというものは、なんでもすぐ差別化することをやめられないのかな。ーそうすると、そこの、これは特級だの、これは普及版だの、これはまずいだの、これは特別だのという等級づけが生じる。すべてはそこからはじまるー誇りと自負、欲と見栄、そしてねたみと怒り。……だが、所詮本当はカラム水はカラム水にしかすぎないのは変わってやしない。かわっていくのは、本当はカラム水じゃない。それにまつわる人の気持のほうなのだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.01.11 22:46:40
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