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天翔ける鳥船

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「評伝シャア・アズナブルー<赤い彗星>の軌跡ー」
赤い表紙に黒い帯、黒い表紙に赤い帯の上下2冊本。
こういう本にはあまりない「ビジネスマン必読!」帯がついていた。
これはやはり、かつてテレビで機動戦士ガンダムを見ていて、そして当時よりもずっと人生経験を積んでいった世代のための本だと思った。

まず目次から
Chapter01 認めたくないものだな…自分自身の若さ故の過ちというものを
Chapter02 見せてもらおうか…連邦軍のモビルスーツの性能とやらを
chapter03 どうもおぼっちゃん育ちが身にしみこみすぎる
Chapter04 君はいい友人であったが、君の父上がいけないのだよ
Chapter05 私にも意地というものがあるのでな
……

というように、懐かしいセリフで始まる。
この本はこのガンダムの世界の出来事を「歴史」として、その人物が
その時に、何を考えて、どういう行動をとったのか、そして
その時代背景を説明している。
1年戦争の時代のシャア、クワトロ・バジーナと話は進んでいく。

上巻p032
彼は善くも悪くも『物事が見えすぎる』人間であったー
このことが彼の後半生に暗い翳を落としていく。
自分の能力を見切ってしまった人間が、能力以上のことを
為す必要に迫られたら、その先にはただ、塗炭の苦しみが
あるばかりだ。

下巻p036
能力のある者は、目的にために行動しなくてはならない。
惰眠を貪ることは許されない。傍観者として手をこまねいていることは、
状況の悪化に手を貸すことと同義であるーシャアはそのように考える。

このような表現があるからこそ、帯にあるように
「龍馬に学べ?いや、シャアでしょ」という言葉になるのでしょう。










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Last updated  2006.12.08 22:30:41
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