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カテゴリ:ライトノベルス
彩雲国物語本編12巻目 第2部になってから、秀麗の性格がだんだんすれてきたようですけど、今回はじめの方の台詞「ふっふっふ。飲み比べで潰しときました!ちょろいもんです。今ならこそっと通れます」 は、17歳(もう18歳ですね。19歳かしら?)の紅家のお嬢様のセリフとは思えません・・・・あの、かわいかった秀麗はどこへ行ったんだっっ~~~思わず心の中で叫ぶのも当然です。 第2部になってから監察御史としてがんばる秀麗。いくら貧乏で生活に苦労していたとはいえ、本来はれっきとした名門紅家のお嬢様、特別なコネはいっぱいあるし、本人ががんばったのは確かだけれども、制度を新設してまで彼女が受験できるように国王自らが便宜を図ったり、官吏の人事を司る吏部の長官(吏部尚書)は実の叔父。受験勉強を見てくれたのは吏部の次官(吏部待郎)は叔父の養子。とまあ、まさに「特別待遇」だらけだった。 しかし、1部で築かれてきた世界が、2部になって別の視点で見られるようになっていた。 つまり、貧乏お嬢様がダメ国王教育係として鍛え直して国王がまじめになりました、そして国王は彼女に惚れてしまって、彼女の夢である「官吏になること」をかなえるためにまじめに仕事をして女性も受験できる制度に変えました。そして彼女は優秀な成績で合格し、周囲のいじめにも負けず一生懸命仕事をし、茶州の疫病の蔓延を防ぎ、多くの命を救いました。しかしその緊急避難的な強引な手法の責任をとって茶州州牧(長官)をクビになり、ヒラ官吏から始めることになりました・・・・というのが1部の流れだと思うのですが、これをイイと思う土台が崩れてきた感じです。 今回、国王に信頼の証である「花」を返して本拠地の藍州に帰った藍楸瑛を追って国王が出奔。そして国王を無事連れ戻すために、秀麗がタンタン(榛蘇芳)、浪燕青とともに追いかけます。今回というか2部になってからの数巻はやはりタンタン編だと思うなあ。 また、今回も龍蓮がちょいと出てきましたけど、やはりこのお方謎です。どこまで知っているのか??? 今回は、なんか意味深というか、気になるセリフが多かったですね。内容は結構マジだったりする・・・・ ちなみに初回限定だそうですけど、しおりの裏が4コマ漫画になっています。 【本日の言葉】 p81 皇穀は、秀麗が見ようとしなかった半分を徹底的に突きつけようとしている。自分の信じようとするものしか見なかった秀麗の傲慢を、打ち砕こうとしている気がした。それで秀麗が逃げたり、潰れるならそれまでと切り捨てるのだろう。好きなことだけをやる、信じたいものだけ信じる、嫌いなものは頭から理解しようとしないーーそんな人間は不要だと。 清濁すべて知った上で、皇穀は今の自分を選んだのだろう。おそらく清雅も。だからこそ、秀麗は二人を否定できないでいる。甘いと言われて、反論もできなかった。 p143 悠舜は理想主義だ。すべての碁石をとろうとする。官吏の決断は八割でいい。全部をとろうとするのは、賭と同じだ。時にはすべてを失うことになりかねない。(八割でいいんだ、悠舜。それで充分なのだ。頼むーー何もかも背負おうとするな) p144 「…疫病神が可愛い女のコに取り憑いていじめているようにしか見えませんでしたが」「うむ、実はその通りだ。いつまでも可愛い女のコとやらでは困るからね。三十年後にゃ、ただの可愛くないおばちゃんでしかなかったらさらに困る。」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.08.31 22:49:00
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