【高校野球】王さんのために...?
昨日の続きです。早稲田実高が日大三高を延長11回の激闘の末に破り、甲子園出場を決めました。ちょうどテレビ観戦していたので、そのゲームの凄さはわかる。でも今日の新聞、どれを見ても、一様に早稲田実の監督さんのコメントが出ていた。「OBである王さんのためにも勝ちたかった」と。王さん(早実高-読売-現ソフトバンク監督)は病室で、このゲームの模様をずっと見入っておられたようで、「スゴイ試合でした。甲子園でも頑張ってください」という旨のメッセージを寄せていた。うーむ。これから甲子園が始まるまで、早稲田実の監督さんは、必ずといっていいほど王さんを絡めての質問をマスコミから受けるでしょう。そのたびに「王さんのためにも」と応えざるを得ないはず。もちろんそれは嘘ではないだろうけれど。王さんは王さんで、「早実に何かメッセージを」と聞かれるのだろう。律儀に「頑張ってください」と繰り返すことになる。新聞はこれらのコメントを基に、美談仕立ての見出しをつけるはずだ。でも、なんか変だ。だいたい王さんは大きな病気だったから入院をしている。OBだから当然母校を応援するだろう。でも、いちいち病気療養中のかたにコメントを取る必要があるのだろうか。静かにしてあげて十分に療養してもらうことが大事では?それだけではない。周りが煽ることで、一段とプレッシャーがかかるのは当の早実の選手たちだ。そして、早実と当たる対戦チームにとってはもっと深刻。「病床の王さんが応援し」「王さんのためにも頑張っている早実の選手たち」を相手に戦うのは、「正義と悪」の対立構図が大好きな日本人にとって、「正義・仮面ライダーの早実」に対しての「悪さを働くショッカー」のような位置づけになってしまいがち(ちょっと古い?)。以前も都立高校が甲子園に出場したとき、その学校は全国的な人気を得た。相手校はさぞやりずらかったろう。せめてわが地元の浦和学院、できるだけ先まで早実に当たることのないよう祈るのみ。いつもご協力をありがとうございます。人気ブログランキングに参加中です。クリックをお願いします。