「普通の」佐賀北高、頂点に!
8回裏、4点差を追う佐賀北高の攻撃。打者は2番打者・井手和馬、対する広陵高の投手はエース・野村祐輔。カウント1-3から野村が投げた5球目の直球、テレビ番組「熱闘甲子園」のカメラの角度から見ると、真ん中のストライクに見えた。だが、主審の判定はボール。佐賀北高は押し出しで1点を挙げ、3点差に迫る。マウンド上で野村、判定に驚いたそぶりを見せた。この判定、この瞬間が勝敗に微妙な影を落とした。なおも無死満塁のチャンスに、4番打者・副島浩史。カウント1-1からの3球目。外角高めに曲がるスライダーを叩きレフトスタンドに打球を放り込んだ。満塁・逆転・本塁打!※この瞬間、スタンドで応援していた副島選手のお父さんが失神したそうだ。(気持ちはよくわかる!)スコアは5-4、今度は逆に佐賀北高のリードに変わった。そして9回は、救援で2回から登板した久保貴大が凌いで、佐賀北高が優勝を決めた。広陵 020 000 200 =4佐賀北000 000 050 =5佐賀北高。県立の進学校で、野球部専用のグラウンドはない。他の部と共有するごくごく普通の高校野球部。勉学のため、夜7時過ぎには練習を終えなければいけない。もちろん「特待生問題」とは無縁。選手たちは皆、地元中学の軟式野球出身だ。そんな、「ないないづくし」であっても、開幕試合から決勝まで戦い、佐賀北高は全国4,081校の頂点に立った。昨年の早稲田実-駒大苫小牧高の名勝負並みに好ゲームだった。いつもご協力をありがとうございます。人気ブログランキングに参加中です。クリックをお願いします。