逆転の報徳、またしても!
先日、最終回に必死に追い上げをはかるPL学園高を見て、「逆転のPL」という言葉を思い出したと書いた。でも「逆転の---」と呼ばれる高校の本家は今日、中京大中京高に逆転勝ちした報徳学園高だ。(準々決勝)報徳 010 210 002 =6中京 011 021 000 =5(報)宮谷-宮本、(中)堂林1点差を追う報徳学園は9回、ヒットと四球をからめ二死満塁のチャンスをつかむ。そして主将で4番の西郷遼平は浮いた直球を逃さず、レフト前に逆転の2点決勝打を放った。決勝打の西郷はリッパだが、もっとすごい選手がいる。それはこの回、先頭打者として代打で登場した、背番号「13」をつける坂元頌のこと。この甲子園では初出場なのに、中京のエース・堂林翔太の投げた初球を思い切り叩きつけ、ライト前にヒットを放ったのだ。このヒットが試合の流れを変え、「逆転」の呼び水となった。坂元のように、普段はベンチを温めることが多い選手が代打で登場し、いきなり初球からバットを強振するのは容易いことではない。それができてしまう選手のいる報徳学園の強さは本物であり、また「逆転の報徳」と呼ばれる所以(ゆえん)かもしれない。----------------------------------------------------------------------■今日まで延々と続く「逆転の報徳」伝説。そもそも、そう呼ばれるキッカケになったのは、今から遡ること48年前。1961年夏の逆転勝利だった。倉敷工高と対戦した報徳学園は、延長11回に大量6点を奪われたものの、その裏にすぐ同点に追いつき、続く12回にサヨナラ勝ちした。普通では考えられない試合展開に、当時「逆転の報徳」という異名が与えられた。(延長12回)倉敷 000 000 000 060 =6 報徳 000 000 000 061X=7 ■そして、それから20年後の1981年夏、またしても「逆転の報徳」が真価を見せる。(延長11回)早実 000 000 310 0 =4報徳 000 000 013 1X=5この試合、早稲田実のエースは現・ヤクルトコーチの荒木大輔。一方、報徳学園の4番・エースは元近鉄の「10・19」戦士でもある金村義明。延長10回二死後、左翼線に二塁打を放ってチャンスを作り、サヨナラのホームを踏んだのも金村だという。今日も1クリックお願いします