やっぱり、プロ野球はオーナーの道楽でやるもんだ!
■TBSが横浜ベイスターズ売却に向けた交渉が大詰めを迎えている。日経新聞(10月23日付)はプロ12球団の2009年度最終損益を掲載していた。記事によると、赤字が4球団(▲印。西武、楽天、ヤクルト、横浜)。親会社の支援で見かけ上黒字の球団を含めると実質9球団が赤字だという。実質黒字は阪神、巨人、広島の3球団。詳細は、日経新聞記事から転載した下記表を参照。(表の見方。例えばソフトバンクの場合、親会社のソフトバンクから50億円の支援を受け、最終損益が12億強の黒字。球団単体では赤字)。チーム 親会社オーナー球団運営会社の最終損益 (百万円)親会社の支援 (億円) パ・リーグソフトバンクソフトバンク1,22250 西武西武グループ▲29数十億円規模 ロッテロッテグループ51数十億円規模 日本ハム日本ハム32930 オリックスオリックス損益均衡損出すべて穴埋め 楽天楽天▲617損出すべて穴埋めセ・リーグ中日中日新聞社約200数億円規模 阪神阪急阪神397- 巨人読売新聞グループ1,540- ヤクルトヤクルト本社▲21広告費として支援 広島松田家401- 横浜TBSHD▲503約20■横浜はTBSHDから約20億円の支援を受けながら最終損益は5億円の赤字だった。記事によると、その理由は巨人戦の放映権料の値下がりが響いているらしい。思えば近鉄バファローズの売却(統合)は親会社・近畿日本鉄道の4期連続赤字によるものだった。またダイエーの売却も、親会社の産業再生機構への支援要請がきっかけだった。これまでのプロ野球の歴史を見ても上記表を見ても、プロ球団経営の難しさを思う。その難しさは球団の会計上の利益とチームの勝利のバランスが求められることにある。ろくに戦力補強をせずチームが最下位ながら1千万円の利益が出たと言われても、おいおいそれは違うだろうと突っ込みを入れたくなる。ただ近年、球団には「ビジネス感覚を用いた球団経営」とか、一般企業と同じようにマネジメントや管理手法を求めらる傾向が強い。ボクはそれに違和感がある。野球とはそもそも、一企業の事業(興業)に止まるものだろうか。国内に根付いた「文化」、それが野球じゃなかろうか。ならば単年ごとの損益を気にすること自体がおかしい。そんなことお構いなしにオーナーの道楽で球団経営する、それがプロ野球の正しいありかたなのだ。今日も1クリックお願いします