【2014全日本大学野球選手権・決勝】東海大が神奈川大を下し、13年ぶり4度目V~神奈川大は初優勝ならず
■昨日(6月15日)、全日本大学野球選手権の決勝が神宮球場で行われた。対戦カードは、名誉総監督・原貢氏の死去に伴い左袖に喪章をつけて挑む東海大と、初優勝を狙う神奈川大の対戦。東海大の過去の実績は、あらためて説明するまでもない。一方の神奈川大は、所属する神奈川大学リーグの桐蔭横浜大が最近になって全国制覇(2012年明治神宮大会)するなど、すでにリーグの実力の高さは知られている。■さて、優勝した東海大のキーマンとなったのは、3番・大城卓三(4年、東海大相模)だった。まず5回、二死一・二塁の場面でレフトにライナーの適時打を放ち先制。そして7回は二死二塁で、前進して守っていたセンターの頭上をはるかに超える適時三塁打を放ち、勝利を決定づけた。守っては吉田侑樹(3年、東海大仰星)と芳賀智哉(3年、聖光学院)のリレーで相手打線を散発5安打に抑えて完封リレーを果たした。芳賀は高校時代、歳内宏明(現・阪神)の控え投手だったらしい。試合後に、そのことを知った。(写真)東海大の3番・大城卓三。この決勝戦で3安打、2打点の活躍。今大会を通じても打率.533の結果を残し、最高殊勲選手賞(MVP)と首位打者賞を受賞した。■一方の神奈川大は中盤まで吉田の変化球を打ちあぐみ、ゼロ行進。終盤は芳賀に抑えられ、一度も本塁に還ることなく試合を終えた。そんな中、孤軍奮闘したのが濱口遥大(2年、佐賀・三養基、「みやき」と読む)。序盤はボールが高めに大きく外れることもあり、制球に苦しむ様子だったが、走者を背負っても動じず要所を締めて、完投した。先日は強力打線の慶應義塾大を相手に完投勝利するなど、一層、プロ球界の注目を集めたに違いない。(写真)神奈川大・濱口遥大。東海大打線を2失点に抑えて完投、今大会の敢闘賞を受賞した。まだ2年生ゆえ、今後の伸びしろも十分期待できそう。 ■神奈川大のユニフォームは、肩の箇所だけ色が違って濃い紺色。かつての近鉄バファローズを彷彿とさせるユニフォームだ。また、近鉄の元応援団長氏の母校とお聞きしていたため、神奈川大に肩入れして試合を見たいただけに、この結果は残念。実は、一週間前の6月9日、神奈川大は東海大との練習試合を予定していた。しかし雨天のため中止になった経緯があるらしい。もし予定どおり試合をやっていたら、昨日の「流れ」は変わったかも? なんて、タラレバを言っても仕方ないか(^^♪