【甲子園2018夏】中越、慶應に敗れて出場3大会連続サヨナラ負け!
大阪桐蔭の2度目の春夏連覇で幕を閉じた、第100回夏の甲子園。この大会でも様々な記録が生まれました。今回からしばらくは、その中からいくつかの記録拾っていきます。 1回目の今回は「中越の出場3大会連続サヨナラ負け」 。 平成6年夏に坂出商、浦和学院を立て続けに破って以来、甲子園で勝ち星のない新潟・中越。今夏、24年ぶりの勝利を期して慶應高と対戦しました。先発の右腕・山本雅樹と左腕・山田叶夢が小刻みに継投して相手打線を幻惑、なんとか2失点に抑え試合を作りました。しかし2-2で迎えた9回裏、二死一・二塁の場面で1番・宮尾将にサヨナラ適時打を浴びて万事休す。初戦で姿を消してしまいました。がっくりと肩を落とす山田、本塁近くでうなだれていました。 この光景を見て、3年前(平成27年)の夏の甲子園、中越対滝川二戦を思い出しました。追いつ追われつの好ゲーム。中越は先発の高井涼(現・東京農大3年)を中盤で交代させると、後半は上村将太、雪野敏和らで小刻みな継投をはかります。しかし3-3の同点で迎えた9回裏、一死一・三塁の場面で滝川二の6番・結城宝が右前に適時打を放ち、中越のサヨナラ負けが決まりました。 その翌年(平成28年)夏は対富山第一と対戦、この時もサヨナラ負けをしましたが、とても印象深い試合でした。中越の先発・今村豪(現・大東文化大2年)は9回一死まで無安打の快投(奪三振4、与四死球5)を見せるも、中越打線は富山第一の中津原元輝、森圭名の継投の前に沈黙。散発5安打、双方無得点のまま迎えた9回裏一死後、ついに今村は4番・狭間悠希に右へ二塁打を打たれて「ノーヒットノーラン」の夢が消えると、気落ちしたのか、続く5番・河原大成に左へサヨナラとなる適時打を浴び、目前に迫った大記録「ノーヒットノーラン」は、一転して初戦敗退の「敗戦投手」に突き落とされたのでした。 近年、新潟明訓や日本文理などの強豪がひしめく新潟にあって、甲子園出場は決して簡単ではないはず。それゆえ平成27年、28年、30年と続く「出場3大会連続初戦サヨナラ負け」という記録は意外でもあります。いや、それだけに物語性を感じずにはいられないチームと言えるでしょう。<写真>すべてNHK。(写真)中越・山田叶夢。(写真)うなだれる中越・雪野敏和。(写真)ノーヒットノーラン直前でサヨナラ負けを喫した中越・今村豪。