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○韓国の酒

伝統と文化が融合する韓国の酒



酒は、人類の歴史とともに発展し、喜怒哀楽を分かちあってきた同伴者といえます。フランスにワイン、ドイツにビール、ロシアにウォッカがあるように、韓国にはマッコリと焼酎があります。

農耕文化の影響で、韓国の伝統酒は米を材料にしたものが多く、濁酒、薬酒、焼酎などがその代表的なものですが、これらは酒をこす方法や蒸留するかどうかによって分類されます。米と麹を発酵させて上澄みを汲み取った酒を薬酒、残ったカスに水を混ぜてこしたものを濁酒（マッコリともいう）、濁酒や薬酒を蒸留させたものを焼酎といいます。
韓国の酒は、独自の伝統を守りつつも時代に合わせて変化し、今や韓国を超えて世界中の人々の関心を集めるようになりました。

伝統的な意味を持つ酒



酒は、昔から韓国人の冠婚葬祭に欠かせないものでした。祭祀では必ず先祖に酒を供え、また年中行事の際に酒を飲んだりしました。正月テボルム（旧暦1月15日）に、一年間病気にかからず楽しいことばかりありますようにと願いながら飲むキパルギ酒もその一つです。婚礼の時には共白髪を誓って新郎と新婦が酒を酌み交わし、酒を捧げて両親の長寿を祈ったりしました。また、大切な客に酒をふるまうことで礼を尽くしました。酒が持つこのような意味は、韓国人に今日まで受け継がれているのです。

最も大衆的な酒、焼酎



韓国人が最も好む酒、焼酎は、値段が安くてアルコール度数が高めなので、嬉しいことや悲しいことがあるたびに手軽に楽しめる庶民の酒です。年間の酒消費量を測定する時に代表的な酒として扱われるほど、大衆的な人気を得ていますが、徐々にアルコール度数が低くなる傾向にあります。25％から下がりはじめ、最近では16％のマイルドな焼酎が登場し、マイルドなお酒を好む人々を引き付けています。

韓国人は片手で酒を受けたり注いだりしません。また相手の盃が空になったら注いであげることを礼儀とします。しかし、日本のように酒の入っている盃に酒をつぎたすことはしません。さらに、相手が年配の人なら、顔をそむけて酒を飲むことが、目上に人に対する礼儀です。


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