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2012.09.04
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100年の歴史を誇る「木浦総合水産市場(モッポチョンハプスサンシジャン)」に行ってきました。

まず、木浦駅近くの近代歴史館、植民地時代の面影が残る日本人村や旧日本領事館などを見て回りました。

100年を越えた木浦総合水産市場は、一体どんなところなのだろうと思っていましたが、市場の中は大きく3つに分けられ、きれいな大理石の床やアーケードなどがあり、見た目だけでは100年の歴史を感じることはできませんでした。しかし、市場で働く方々に話を聞くうちに、その考えは変わっていきました。

木浦総合水産市場の中は、大きく3つに分けられているとお話しました。エイ(ホンオ)を始めとする生鮮食品を専門的に販売している路地、乾物などを扱う路地、塩辛類の路地に分けられていて、市場を訪れた買い物客が商品を見つけやすいようになっています。床は大理石になっていて、またお店の商品が通り道まではみ出さないように配慮がされています。安全に買い物ができるようになっているので、そのために賞を受賞したこともあるくらいです。

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水産物市場にしては、とても静かな印象があったのですが、それには理由がありました。木浦総合水産市場の名物のエイは、直接市場を訪れるのではなく、電話での注文、宅配で購入する人がほとんどだそうです。そのため、100軒あまりあるエイの専門店では、配送用のエイをさばくのにみなさん忙しそうでした。

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真夏は、エイを注文するひとが比較的少ないそうですが、エイをさばくその手は休む暇がありませんでした。注文が多い時期はどれくらいの量を販売するのかと質問してみたのですが、ただただ温かい笑顔を浮かべるだけで、秘密なようです^^全国のエイの流通量の50%以上が、この木浦総合水産市場から出るとのことで、エイ料理マニアには欠かせない場所のようです。

市場の中をあちこち歩き回って話を聞いていくうちに、なぜ木浦総合水産市場が100年以上続いているのかが分かってきました。ほとんどのお店が、家業を継いだ2~3代目の方が営業しているそうです。親から子、子から孫に受け継がれ、味も品質もいい商品のため、常連客が増加しました。常連が増えたので、わざわざ市場の外にでていってまで商売する必要がなくなり、 木浦総合水産市場の中でお店の経営を続けることができます。そのため、100年以上経った今も続いているというわけです。

エイを販売する方々の中には、42年のキャリアを持つ市場生粋の商人や、ソウルから木浦に来てエイを売り始めたという若い奥さん、家業をついで3代目になるためにゴルフの選手からこの売る仕事に転職した方など様々な人がいて、人生を少し垣間みることができました。

木浦総合水産市場は、港のすぐ目の前にあり、エイ以外の新鮮な魚介類も豊富です。その中でも印象的だったのは、 木浦の墨太刀魚(モッカルチ)とマナガツオでした、銀太刀魚(ウンカルチ)と似ている木浦墨太刀魚は、この地域の特産物です。

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その他にも、イチモチ・カレイ・テナガダコ・タイラギ・アワビなど、新鮮な海の幸がいっぱいでした。

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新鮮な海の幸だけでなく、塩辛や乾物もあります。エイの専門店に比べ、塩辛と乾物を扱うお店は多くはありませんでした。しかし、お店をのぞいて見ると、アミの塩辛・イワシの魚醤・貝の塩辛・キングチの塩辛・イワシの塩辛・タチウオの塩辛・牡蠣の塩辛・イカの塩辛などなど、韓国の方もあまり食べたことがないような塩辛がたくさんありました。他にも昆布・海苔・海老など、店舗数が少ないからと馬鹿にはできない品揃えの良さでした。

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おばあさんが塩辛の状態をチェックしていました。これは、キングチの塩辛とのこと。「見た目はちょっと不気味だけど、味は最高よ」と自慢していました。でも、「今は塩辛の旬じゃないのに、なんで今来たの!」と怒られてしまいました。

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木浦総合水産市場のすぐ前には港があります。100年間、たくさんの船から多くの魚や海産物が水揚げされてきたこの場所も、とても近代的な姿になっています。これからまた100年もずっと続いていくために、より良い魚介類・乾物・塩辛を目指して丁寧に作る人々の姿からはプライドも感じられました。

100年後の市場の姿は、また変化していると思いますが、2代3代と受け継がれた思いは、5代目、そして6代目にも続いていくのではないでしょうか^^

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工芸品の匠がいるように、海産物の匠が存在する100年の歴史ある「木浦総合水産市場」。ぜひ一度、訪れてみてください!


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最終更新日  2012.09.04 17:58:09
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