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ひよっこ血液内科医の独り言

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2006年04月29日
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カテゴリ:仕事? 勉強?
ただ今当直中。
あまりにも暇なので、ここ二週間の日記を一挙に羅列。

4月17日、記念すべき第一号の患者さんは睡眠時無呼吸症候群の検査入院の方だった。
「睡眠時~」なので、眠ってもらわないと話しにならない。というわけで、いろんな測定器具をつけて寝てもらい、翌朝起きぬけの所をねらって動脈と静脈両方から採血をする、というのがその主な内容。
あまりにもたくさんの測定器具をつけるので、つけ終わった頃にはちょっとすごい姿になる。
確かにそれはそうなんだけど。
なんとこの日の患者さんの奥さんが、笑い転げながら夫のその姿を一生懸命に写メールしていたのにはこっちも笑っていいのやらちょっと迷ってしまった。
ま、あんまり病気って感じがしないからねぇ。
で、二日間朝7時に病院に来て採血をしたら、あっという間に退院された。
でも、医者として仕事を始めてまだ二週間目で、一人っきりの採血というのはちょっとドキドキだった。
なんかちょっと鍛えられたかも。

そうかと思うと、今度ははじめての献血バイト。
といっても、実際に針を刺して採血するのはベテランの看護師さんなので(というか私がやったらみんな献血に来なくなる。)、私はひたすら血圧を測り、問診をとるだけ。
それも、予防接種や海外旅行の項目はだいたい日赤の人がやってくれるので、私は「何かお薬飲んでますか?」と聞くだけなのだが。
明らかに私が一番働いてないな…。
なのに、お弁当までご馳走になってしまった。
申し訳ないです。

で、その日は医局の歓迎会。
一次会ではなんとか教授の近くの席を免れたものの、二次会のカラオケでは教授の歌を拝聴することに。
なんだか、この科の先生達は何か一つは一芸を持っていて、すごいと思った。いや、マジで。
ここは内科じゃなくて、カラオケ科なんだよ。とは教授の弁。
そ、そうなんですか!?

なんだか怒涛の一週間。
次の日は大学オケの定期演奏会だった。
ほっとんど練習できず、超適当に弾いた割にはなんとなく楽しいとこだけ味わえた気がする。
やっぱり弦楽はいいねぇ。シンプル最高!
さすがに今回はOBとして、ご隠居さんでいさせてもらった。
だからなのか、なんだか楽しかった。
ま、いろいろとしがらみは多いけど。

次の週、前半はどうしたらいいかというほど暇だった。
のだけれど。
水曜日に一人間質性肺炎の人が入院し、なんとその日に気胸が発覚。
っていうか、レントゲン見るまで診断できなかった自分がちょっと悔しい。
なぜなら、その日の昼に聴診もしてたから。
しかも皮下気腫まであって、触診したらバリバリ握雪感があった。
聴診した時に、fine cracklesと握雪感を聞き間違えてしまったらしい。
間質性肺炎=fine crackleという先入観。
でも、確かによく考えたら吸気時だけじゃなくて呼気時にもバリバリ言ってた気がする。。。
これからは、fine crackleがしたら念のために触ってみよう。と一つ教訓を得た。
慌てて上の先生と一緒にムンテラした。

で、次の日に病棟当番してたら、外来から電話でまたしても一人受け持ち患者さんが増えてしまった。
とはいえ、気管支鏡入院なのでこれまた二泊三日で退院される。
こちらも聴診させていただくと、ばっちりfine crackleがきこえるではないか。
おもわず触りまくってしまった。
でもこちらは何にもなさそう。
ただ、レントゲンを見ると、大きな結節影。
大丈夫かな…。

今回、初めて本格的に主治医になって思ったのだけど、自分で治療しなければと思うと、学生の時よりも強く「治ってほしい」と思うようになる。
つきつめれば、医者のエゴと言われてしまうかもだけど、それが患者さんの利益と(おそらく)一致する所は救いだ。
どんなに強く願っても、どうしようもない人がいるのも事実だけど、そうなった時に「医者ではなく、むしろ家族になる」と言った先輩の言葉がわかるような気がする。
きっと、自分の患者さんが亡くなったら、泣いてしまうんだろうな。

なんだか怒涛の二週間。
これから世間はゴールデンウィーク。
はぁ、私には縁遠い世界になりつつあるわ。。。
ま、でもひよっこなりに頑張ろう!っと。





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最終更新日  2006年05月04日 16時31分10秒
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