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テーマ:仕事しごとシゴト(23740)
カテゴリ:仕事? 勉強?
1日、2日が土日だったのをいいことに思いっきり羽を伸ばして、月曜からいざ救急科へ。
実は学生時代に、自由選択で救急科を取って二週間ほど回ったので、何気に覚えてもらっていたらしく、ちょっとフレンドリーな雰囲気。 救急科と聞いて、ものすごーく忙しい所をイメージしていたのだが、今の所そうでもない。 といっても、まだ患者さんが少ないからかな。 暇、とつぶやいた時点で山のように患者さんが来るというのが、全国の救急科で共通のジンクスらしいので、うかつにはつぶやけない。くわばらくわばら。 さてさて、初日にとりあえずICUの患者さんを一人当ててもらい、主治医の先生と一緒に診るということだったが、2日目にして早くも転院されてしまい、0人になってしまった。 これはすなわち、次にやってきた患者さんの主治医はもれなく私になるということを意味している。 世界が今日、平和でありますように。と必死に祈りを捧げたにも関わらず、悲しいかな救急車はやってきた。 守秘義務があるので詳しくは書けないが、人生に悩み薬物を飲んで自殺を図った方だった。 死にきれず、意識もほぼ清明で、それだけにつらそうだった。 とにかく胃洗浄、腸内洗浄で、鼻からチューブを入れられ、活性炭やら下剤やらを流し込まれ、二三日はそんな状態。 とにかく今は何も考えず、ゆっくり体を治しましょう、としか言えない。 こんな時、医者って無力だ。(研修医は特に。) ただ、私が図太くなったからか、なんとなくプラスに考えられるようにはなってきた。 命を取り留めたのだから、とにかくよかった。 たとえ、退院後にどん底の生活が待っているとしても、暖かい家族がいればいいじゃない。 内科の時のように、ゆっくりと死に向かうというのではなく、救急で扱う疾患はどちらかというと急速に死に向かっていたのがひょこっと戻ってきたりする。 いわば急性期のみを扱う科だからか、全体の雰囲気がさばっとしているのかもしれない。 だから、過度に感情移入することがないのかも。 それは思ったより冷たくなく、むしろ渦中にいるどん底の人たちをもっと大きな意味で包み込んでいるような気がする。 もちろん、患者さんの身になって考えるのはいいことだけど、医者まで暗くなっていてはどうしようもない。 多少事務的でも、からっと接する。ただし、患者さんや家族が必要とするときにはいつでもそばにいる。 救急ってそんな科なのかも。 ま、休みはないんだけどね…(泣) なかなかおもしろそうな、というと御幣があるけれど、ためになる三ヶ月が過ごせそうだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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