ひよっこ血液内科医の独り言

というわけで、土曜日は当直でした。
とはいえ、麻酔科当直なので緊急手術がなければ全く仕事はなく、万が一緊急手術が入った時のための待機です。
朝９時のＩＣＵ申し送りが終われば後は自由にしてていいよ、とのことで臨床研修センター(要するに研修医のたまり場)でプラプラしてようかとも思ったのですが、休日なものであまり人もいなくてなんだか寂しかったので、前にいた内科の医局に遊びに行ってみました。
あ、一応それなりに用事があったのですよ。
まあ、当直の先生とだべってた時間の方がはるかに長かったのですが。
その先生のベストセレクションＣＤ(化学療法室のＢＧＭ)を５、６枚も聴きながらずーっとしゃべってました。
でも、ショックなことが。
その先生がもしかしたらそのうち病院を移ってしまわれるかも。
えーん、寂しいです。
もっといろいろ教えてもらいたかったな。

結局、お昼になってもＰＨＳは全く鳴らず。
悠々とお昼を食べ、その後ちょっと和んで、まただらだら。
なんだか食っちゃ寝の当直でした。
あまりにも暇すぎて、逆に疲れるほど。
こうなったら研修医の唯一の仕事、当直オーベンの夕食の御用聞き。
で、電話してみたら「今ＩＣＵで餃子パーティーしてるからよかったら来る？」とのこと。
なんかよくわからないながら行ってみると、実に４００個の餃子と、ホットプレートには１０人前ぐらいのパエリア、他にもグリーンサラダに果物がところ狭しと並んでました。
でも、周りは全く知らない人たちだったので、早々に退散してきました。
美味しかったんですが。

夜になってもやはりＰＨＳは鳴らず。
医局で、休日気分でテレビを見ながら、またしても当直の先生と和んでました。
なかなかお腹がすかなかったので、まあもうちょっと後で出前でも取ろうとのことになり、９時ごろに出前の電話をして、さあ後はゆっくり食べて寝るだけだわ、と思っていたら。。。
世の中、そんなに甘くはなかった。
まさに電話をして数分後、初めてＰＨＳが不気味にジ・エンターテイナーを奏で始め、
「はい、もしもし」
「今から脳外科の緊急手術が入ったから。手術室に行って全身麻酔の準備してきて。」
「はい、わかりました(号泣)」。
せっかく今から優雅なディナーを取るはずだったのに。
泣く泣く内科の当直の先生に、そんなわけなのでもしかしたら朝になるかもしれず、先に食べて休んでくださいと告げて手術室にダッシュ。
初めての緊急手術だったのと、よりにもよってこの日の麻酔科当直の先生は麻酔科内怖い先生トップ３の揃い踏みだったのとで、ものすごーく重たい気分でした。
なぜか頭の中に『千の風になって』の「♪泣かないでください～♪」のところがエンドレスで流れてて、いやいやそう言われましても…って感じ(汗)
しかも、手術場に行ってみたらまだ開いてないし。
なんでも脳外科にほぼ同時に二件急患が来て、その処置が平行して行われていたために、手術になる方の症例の術前準備がなかなか進まず、手術にならない方の患者さんが急変してしまったりで、病棟の方も大変だったみたいです。
結局９時に電話が来て、手術室入室が遅れに遅れて１０時半、手術開始が１１時過ぎに。
その間にご飯食べられたじゃん(泣)
そこからは延々と手術が続き、結局全て終わったのが朝の４時でした。
途中、不覚にもうつらうつらしつつ、「ちょっと休憩しておいで」との予想外に優しいお言葉に甘えて１０分ほど寝て、戻ってきてもやっぱりうつらうつらしつつ、手術はしかし、つつがなく終了。
ＩＣＵに送っていって、ようやくやれやれと医局に帰ったのが朝の４時半過ぎでした。
それからさっき食べ損ねた夕飯を食べ(よりによってこれまた重たい中華弁当でした)、寝支度もそこそこにそのまま医局のソファーで就寝。
でも、朝の５時近くに重たい中華を、意外に美味しく食べれてる私の胃袋って。。。
我ながらすごいわ。
食べながら、お昼にもらったデュリュフレのレクイエムを聴いてたから、安らかに食べられたのかしら？？

朝になって再びＩＣＵの申し送りに行ってみると、昨日の手術の人はどうやら順調に回復しつつあるようで、抜管されてました。ほっ。
無事に解放されたので、家に帰って寝ようかと思ったのですが、気が変わって母と一緒に心斎橋までショッピングに行ってきました。
でも、やっぱり疲れてたのでマッサージだけして帰ってきてしまった。
気持ちよかったです♪
首から肩にかけてがちがちなもので。

明日からまた仕事です。
はあ、今日は早く寝よっと。