ひよっこ血液内科医の独り言

きっかけは昨日の症例でした。
昨日の麻酔症例はちょっと珍しい疾患の人で、手術自体はそんなに大手術ではなかったのですが、抜管までドキドキしながらの麻酔でした。
でも幸いすんなりと抜管でき、しかも目覚めもなかなかよかったようでわりと元気に帰っていかれたのでした。
で、めでたしめでたし。で済むはずが。
「たぶんこの疾患にこんな麻酔をしたのは本邦初だと思うよ。というか、英語の文献探してみてなかったら、もしかしたら世界で初かも。」
なんて話になってきて、
「英語の文献やっぱりなかったわ。じゃあ英文でペーパー一本いっとく？」

えっと。
アスパラドリンクじゃないんですけど。。。

「あ、なんか今度ヴェネツィアで学会あるらしいよ。ヴェネツィアは好き？」
それってイタリアにあるあのヴェネツィアのことですか？？
「うん。」

このあたりで当直明けの頭は完全にクラクラしてきました。
というか、話が勝手に大きくなりすぎです。
とりあえずの抵抗。

「あの～、とりあえず今度の抄読会で発表してみてからボチボチというのはどうでしょう？」
「あ～、あれね。でももう既にテーマ決まってやっちゃってるんじゃない？」
「それについては全く進んでいない、というよりむしろ手をつけてないといってもいいぐらいなので(きっぱり)、ご心配なく。」
「あ、そうなの(苦笑)？それならまあこれやってもいいけど。とりあえず今週中にまとめて見せてね。」
「こ、今週中ですか？今日ってもう水曜ですよね？ということは明日か明後日？」
「うん。んでもってとりあえずペーパーは今月中に仕上げようね。」
「あの、そんなにさらっと言われても…。」

そこに前いた内科の先生からの電話が。
「もしもし、○○センセ？あのね今度、内科学会の地方会ってのがあるんだけど、協議の結果、以前センセが持ってた△△さんの症例を発表してもらおうということになったんだけど、どう？めちゃくちゃイヤとかある？」
もしやさっきの会話をどっかで聞いてたんですか？
というか、協議の結果って私はそんな協議に加わってませんけど。
「どうかな？めちゃくちゃイヤ？」
「いや、そういうわけでは…。」
「じゃあ、抄録の締め切りは３月１５日ね。本番は５月。」
「１５日ってあと８日後ですよね？」
「そう。じゃあ、詳細はネットで見てください。□□先生と相談して頑張ってね。といっても今日出張だから明日以降で。」ガチャ。

麻酔のオーベンに
「先生、一本が二本になりましたが。」
「あ、そう。がんばれー。ま、若いうちの苦労は買ってでもしろっていうし。」
「そうですよね、がんばります～。」
この辺になるともう口が勝手にしゃべってます。
もうどうにでもなれって感じです。

とりあえず、これから頑張ります。
ま、前のテーマが自分としてはあんまり興味をそそられるようなテーマではなかったもので、ちょっとはやる気になったのですが。
それにしても、見事に今日一日で話が特大サイズになってしまい、しかも倍に増えてます。
一つでも大変なのに二つもできるのかしら。
ブログなんぞ書いてる暇があったらそっちを片付けろと言われそうですが、ついつい現実逃避している私。。。
追い詰められなければとことん放っておいてしまうタイプなもので。
でも、今度ばかりはちょっとヤバイです。。。
はぁ、べんきょしよっと。