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ひよっこ血液内科医の独り言

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2007年03月24日
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カテゴリ:クラシック大好き
すごい!
ベートーベンのスプリングソナタ。
最初の一音目から庄司さんの音だ。
張りがあってよく響く。
しっかりとした意思を持ったベートーベンだ。
それにパーフェクトに合わせてくる小菅さんのピアノ。
コロコロと転がるような愛らしい音が、バイオリンとよくなじむ。
それでいてさりげなく自己主張。
外はうっとおしい雨だけどこの中では小鳥の囀りさえ聞こえてくる。

世界でも通用する最高の音楽だと思った。
実をいうと出かける前から予想はついていた。
庄司と小菅、この二人のデュオがハズレなんかであるはずがない、と。
でも実際は、予想を越えて素晴らしかった。
プログラムに書いてあった言葉、
このコンサートは歴史的なものになる。
まさにその通りだ。

二曲目は小菅の熱情。
先ほどの、同じベートーベンとは思えない、決然とした旋律。
ピアニッシモになった時、この人のすごさははっきりしたように思う。
聴かせるピアニッシモ。
息をひそめ、そこに静寂の世界を作ってしまう。
このピアニッシモの上にフォルテがくるからこそ、フォルテが取って付けた様にならない。
最後まで曲の流れが途切れず、大きな流れが自ずと見えてくる。
あの大ホールで、そこまで聴かせるピアニッシモが出せるピアニストは本物だと思う。
熱情を生で聴いたのはもう何度目だろう。
この前のオピッツ先生の熱情もよかったが、今日の熱情は格別だった。

休憩を挟み、次は庄司のシャコンヌ。
これもすごかった。
ほとんどビブラートをかけず、バイオリンの出す微かな共鳴音で聴かせる。
そのせいか、教会の響きだった。
バッハは何を思い、この曲を書いたのか。
そして今彼女は、何を思いこの曲を弾いているのか。
ピュアトーンを聴きながらふとそんなことを思う。
張り詰めた、緊張感の持続する演奏だった。

本当におもしろい本の、残り少ないページを惜しみながら大事に大事に読むように、コンサートもあとわずか一曲。
最後の曲はリヒャルト・シュトラウスのバイオリンソナタ。
先ほどとは打って変わってロマンティック。
ビブラートのたっぷりかかったまろやかな、極上の音色。
庄司も小菅も、持てるエネルギーを全開に、渾身の演奏だった。
ここで初めて、ピアノの蓋が全開なのに気付く。
ピアノが全力でぶつかっていけるバイオリン。
逆もまたしかり。
世界にはばたく才能が二人、ここで、目の前で弾いている。
そんな現在進行形の事実がうれしいような勿体ないような。
曲が終盤に近づくにつれて、その思いはますます強くなる。
最後まで本当に集中力の途切れない、初めてのリサイタルだった。

なりやまぬ拍手、何度も繰り返されるカーテンコール。
それでもなお衰えない拍手に応えて演奏されたアンコールは二曲。
至福の時間だった。
その後も長い長いカーテンコール。
みんなこのコンサートが終わってほしくないと。
なんだかあっという間に終わってしまった気がした。
来て本当によかった。
そう思えるリサイタルだった。
ブラボー!





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最終更新日  2007年03月25日 14時36分59秒
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