|
テーマ:中国&台湾(3303)
カテゴリ:中国駐在お仕事
江蘇で働いていた頃、クセのある中国人従業員が何名かいて。
私や竹山さんや他日本人上司達を苦しめた(苦笑)ものですが。 以前は「消えた中国人従業員を捜せ!」で季君を、 「アクの強い財務」で周君を、紹介しましたが、他にも何名かおりましたもので。 今回は。 南京大学卒として華々しく入社した後、 数々のホラ話を撒き散らして 会社を去ったチャオを紹介したいと思います。。。 ****************************************** 身長170センチ。 体重50数キロ。 南京出身の26歳。 割と小奇麗で、面接でもニコニコと自己アピール。 「僕はISOの管理員をやっていました」 「南京大学卒です」 「父方の親戚は軍人」 「母方は殆ど教師です」 我々日本人一同 「ほ~…」 丁度会社ではISO導入を考えていたので、 「使える」と即採用になりました。 南京大学卒 という大看板をぶら下げて会社に入ったチャオ。 ウチの会社では珍しい大卒で、(大抵「大専」止まり) 将来の幹部候補として大いに期待されて入社しました。 休み時間には、私と時々世間話をしました。 「僕の叔父は軍の中でも、かなり偉くて、僕が帰郷すると すごい台数の車を出して迎えに来てくれます」 「別の叔父は会社経営をしていて、そこに幹部として誘われたんですが 世間の荒波にもまれたいと思い、断っています」 私は驚く事しきり。@@ 「へぇ~すご~い…ボンボンなんだ~?」 「でも偉いよね、自分から進んで苦労するなんて…」 軍のオジサンが出迎えに沢山、車出してくれるって… 中国じゃ、そういう事もあるのかしらね・・・? 日本じゃ理解できない事も、中国なら有り得そうな気がして あまり深く考えずに聞いていました。 最初の頃は、休み時間に他の従業員達と 日向ぼっこをしながら談笑する姿が見られたのですが。 その内、チャオが一人で休んでいる姿を見る事が多くなりました。 あれ? とは思いながら、落ち着いたって事かな?と気に留めなかったのですが… ある日。 生産管理の銭(これもクセ者)が私に言う事には。 銭 「アコ小姐、あいつ、あんまり良くないです」 私 「え?」 銭 「自慢話ばかりして…それに、あなた達と僕達に対する態度がまるで違う」 私 「そうなの?」 銭 「そうですよ、偉そうに!大卒だとか、叔父が軍の偉いさんだとか…」 私 「…まあ!」 銭 「だから最近、あいつ一人なんですよ。誰も話したくないから」 …(考)… もしかして、他の従業員達、皆、ひがんでるのかな? 幹部候補だし、大卒なんて彼一人だしね… 後から来た者に大きな顔されるのも面白くないって事かな… 一応、竹山さんには報告して、様子を見る事にしました。 従業員間では確かに評判が悪かったようですが 仕事上、特に失態もなし。 相変わらず私たち日本人には礼儀正しいし… そして、チャオが入社して一ヶ月ほど経ったある日。 会社はチャオを研修の一環として仕入先に品質管理として派遣しました。 ****************************************** 仕入先に派遣されたチャオは張り切っているようで。 毎日報告書をメールで提出してきました。 仕入先の内部の問題、品質問題など。 素人なりに一生懸命やっている姿勢を我々日本人は評価していたのですが… 私が仕入先に出張に行った時に、老板娘(オーナー夫人:御年50歳)に 「どう?チャオは?」と聞いてみました。 老板娘 「…ん?うん…」 私 「どうしたの?何か迷惑かけてる?」 老板娘 「いや…(何か言いたげ)」 私 「言って、言って!迷惑かけていれば私、注意するから」 老板娘(以下、娘)は、ちょっと考えてから「実はね…」 娘 「あの子、自分が総経理代理だって私たちに言うのよ」 私 「え?」 娘 「自分は総経理に、私達(仕入先)がちゃんと仕事しているか 監視するよう言われて来た、って…」 私 「はぁ~???」 娘 「…ホントなの?」 私は絶句してしまいました。 私 「…ホントなワケないよ…あの子は、研修生として、ここで勉強させて もらってる身だし。私たち、そんな事、一言も言った事ないよ…」 娘 「…そうなの(ホッとした顔)」 私 「ちょっとも~…(困惑)」 何、考えてんだろ、アイツ…(汗) 娘 「それに、あの子、あんた達の会社の従業員の給料をウチの子達に言うの。 『ウチの営業事務の子は月給1500元(約2万円)はもらってるよ、 君達は800元(約1万1千円)?少ないね~』って言ったらしいのよ」 私 「え~???」 娘 「あなた達は江蘇だけど、ウチは浙江省の田舎だし。…相場が違うじゃない? それをあの子が変な事言うものだから、ウチの子も給料上げてくれって言うし… 結局一律昇給になっちゃって…」 私 「……ゴメンね~老板娘…ホント申し訳ない…」 娘 「…それと、あの子自慢話多いけど」 私 「あ~うん、多い」 娘 「親戚が軍人と教師でしょ?すごいお金持ちらしいね」 私 「あ~うん、そう聞いてる」 娘 「ホントなのかね?」 私 「え?」 娘 「だって、あの子、携帯電話持ってないよね?」 私 「…うん、そう聞いてる」 娘 「…金持ちの子でしょ?親が携帯くらい持たせない??」 私 「……」 娘 「南京大学卒ってのもアヤシイと思うわ」 私 「…え?」 娘 「だって、年が合わないよ」 私 「……」 う~ん…知り合い中国人は早めに就学してたけど… ここまでオカシナ話が出てくると… …あの卒業証書は偽物か??? 老板娘の話は、かなりショックで。 とにかく先ず仕入先には「迷惑かけて申し訳ない」と謝っておき。 会社に、この事を報告してチャオの仕入先での研修期間を繰り上げました。 ほらふき? いや、 虚言症? この頃から私のチャオを見る目が変わりました。 つづく。 ←是非1票お願いします!(別窓) ←こちらも是非!非常感謝!(別窓) ←御支持お願いします^^(別窓) ニセの証明書は、そこらで売ってますけれど チャオの卒業証書の真偽はどうやって確認すれば良いのか。 大学に電話して聞こうかとも思いましたが 江蘇の会社の給与体系は学歴は反映していないのと アホらしいので結局やらず仕舞いでした。。。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[中国駐在お仕事] カテゴリの最新記事
|