CHINA QUEST*中国にはまったOL⇒女性社長の人生修行

研修期間を終えたチャオは、結局　ＩＳＯの管理者のポストにつき、
文書作成や企画を行う事となりました。


ＩＳＯの仕事に関しては、これはホラではなさそうでした。
キッチリと文書作成はしていました。（そしてそれを私が翻訳していました）

しかし内容が分かりにくい！

文言が回りくどく、翻訳する私は四苦八苦でした。

自分の高学歴を、ひけらかしたいのかい…？
（そういう書き方でした）


また会社の中国人従業員に見せても「よく分かりません」と言うので
「もっと分かりやすく書きなさい」と何度も指導しました。


「何で皆が分からないのか僕には分かりません（キョトン）」

等と、ほざくチャオに、私が声を荒げた事も一度や二度では。。。（涙）



外部から審査が入った時の質疑応答では、知ったかぶり多数で
我々日本人を焦らせました。

が、審査員の評価は相対的に高く。



まるで馬鹿じゃないのか…？？



日本人上司（竹山さんでない人、大川さん、とします）とも相談しながら、
社内管理企画として置いておく、という事に。




特に問題もなく大人しくチャオは仕事をしていましたが。



一年ほどたったある日。

私は大川さんに「ちょっと」と、呼ばれました。



私　　 「何ですか？」

大川　「何やと思う？」⇒大川さんは、いつもこういう無駄なやり取りをします。

私　　 「分かりません（－－）…何ですか？」

大川　「チャオや」

私　　 「チャオが何か？」

大川　「チャオは毎日、何してるねん？」

私　　 「は？…何、とは？」

大川　「ちゃんと仕事しとんかい？」

私　　 「え～？やってんじゃないすか～？」

大川　「…俺な、ちょっと見たんや。あいつのパソコン、
　　　　下の方に、もう一個枠が出とった（両手の人差し指で小さい枠を作る）」

私　　 「ワク？？？」

大川　「小さい横長の四角や」

私　　 「シカク～？」

大川　「ペンギンの絵もあった」

私　　 「ペ　ン　ギ　ン～？」

大川　「…あれ、何や？」

私　　 「……分かりませんよ（爆）」


大川さんの説明が全く意味不明だったので。

私はチャオの後ろを、さりげなく何回か通って、何をやっているのか見てみました。



・・・あ～・・・




私　　 「分かりましたよ」

大川　「何や？」

私　　 「ＱＱでした」

大川　「きゅうきゅう～？」

私　　 「え～と、チャットです」

大川　「…ちゃっと？？」←ＰＣ苦手の57歳

私　　 「…つまり、パソコンを使っておしゃべり、みたいな。
　　　　 会話みたいに早く文章をやり取りできるんです」

大川　「…よ～分からんな…（悩）」

私　　 「～つまり、…遊んでる、と思いますが…」

大川　「…何でやねん！？あいつは、そんなにヒマなんかい？」

私　　 「さあ・・・」



従業員の仕事の割り振りは、大川さんが行っていたので私は何とも言えません…



毎日ＩＳＯの文書作りばかりやってりゃ、その内にヒマになるのも当然ですが。

大川さんはＩＳＯの事は深くは知らないし、チャオも大人しくＰＣの前に座っているので
ちゃんと仕事をしていると思われていたのです。



この事があってから、大川さんはチャオを観察するようになりましたが。

やはりチャットはコソコソやっていたようです。



丁度会社の方針転換で、この頃、何名かリストラするように指示が出ました。



【大川さんと竹山さんと私の会議の模様】



大川　「チャオの契約期限は、いつや？」

私　　 「3月末です」

大川　「そうか…」

私　　 「更新しないんでしょ？」

大川　「…それを悩んでるんや。あいつがおらんようになったら、ＩＳＯ誰が出来る？」

私　　 「……竹山さん？」

竹山　「…できるか！（怒）」



後任の事もあり、どうしようかと悩んでいた頃。



相変わらずチャオは私を見つけては、世間話をしに来ました。

チャオ　「アコ小姐～最近、困った事が（ため息）」

私　　　 「どうしたの？」

チャオ　「…僕、女の子につきまとわれていて」

私　　　 「女の子？」

チャオ　「街で僕を見かけて、一目ぼれしたって、僕をつけまわすんです」

私　　 　「へぇ～（－－）」

チャオ　「断っても断っても来るから、困ってます～（困った表情）」

私　　　 「へぇ～（－－）」



どうせホラちゃうの…（不信感）



その他は中国の軍事力は強大だの、
聞くのが嫌になる事ばかり言うようになっていたので

私も、あまり話をしたくありませんでした。



チャオはもう一人、台湾人上司とはウマが合ったようで。

台湾人上司も、どちらかと言うとビッグマウスだったので
よく、一緒に商売するだの、投資するだのの話で盛り上がっていました。



「あの子の話、ウソ臭いから用心した方がいいよ」

と私は台湾人上司には何度か注意はしたのですが。

「ああ、分かってるさ」

と相変わらず余裕の台湾人上司。



ホンマかいな…（～～）　類友？



この頃は半年に一度のＩＳＯの外部審査が入る直前で。

社内も「内部審査」だの「書類の見直し（偽造とも言う）」だの毎日残業の日々。



そして、2日後にＩＳＯの外部審査を控えた日。





チャオが消えました。




またや！



つづく。



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この話は【壱】ほらふきチャオの続きです。宜しければ、どうぞ。