CHINA QUEST*中国にはまったOL⇒女性社長の人生修行

ＩＳＯ外審（外部審査）当日。

チャオは管理員として先生について、各部門を案内して回りました。


前日までの残業の成果もあって、不適合部分は二箇所のみ。
それも、すぐに是正できる「重大でない不適合箇所」でした。(良かった）


最後は洪経理の締め。

「会社ってものは、動いている限り問題は起こり続ける。　
　だからこそ先生方のご協力が不可欠です。
　これからも、御指導宜しくぅ！！」（←デッカイ声で）

先生方と固い握手を交わす洪経理。


普段は、ぜ～んぜん何にもしないのだけれど、
口が上手いから。

いざっていう時には頼りになるのよね、この人。（ーー；



最後は大川さんや我々で、先生方を門まで見送って
（チャオが駅まで同行した）




ふぇ～帰った帰った～（疲）




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翌日。


チャオは不適合箇所の是正措置の作成を開始。



大川さんは、竹山さんと私を呼んで、また会議室へ。（大川さんは会議好き）



【議題：チャオの処分】



大川　「チャオをどうする・・・？」

私　　 「・・・もう無理でしょ～」


大川　「お前、そんな簡単に言うけどな～・・・
　　　　　後任の事もあるしやな～・・・」

私　　 「でも、あの子やっぱりオカシイですよ。ＩＳＯ以前の問題でしょ～？」


大川　「・・・あ～（頭をグルグル回す）…竹ちゃん！どうやねん！」

竹山　「・・・分かりません（-_-)」


大川　「んあ～・・・（頭をグルグル回す）・・・（私に）洪、呼んで来て」

私　　 「ああ、はい」



洪経理、参加。　



洪　　 「何でしょう？」

大川　「チャオの処分やけれど・・・どうしよう？」

洪　　 「どうしよう？（～～）」

大川　「だって、あんたの部下やし」

洪　　 「・・・会社の規定に従って処分して下さい。」

大川　「規定？」

洪　　 「私が決める事ではないでしょう」



大川さんと竹山さんは、言葉を失い。

そして、下を向いてうなだれました。

開業して3年経つのに、未だ、ちゃんとした規定がなかったから・・・



洪　　 「・・・では」


洪経理は、席へ戻っていきました。


竹山　「あっさりしとるの～（毒づく）」

私　　 「・・・・・・」



至極当然の意見とは思うけど・・・

常識が違うから日本みたいに、なあなあではいかない。

外資企業だけじゃない、中国現地の企業も規定は必要不可欠。

ルール作っておかないと、

予想外の事ばっかり起こるのに、対処できない。



・・実際、ウチの会社は、全く対処出来てないからね・・（－－；；




まあ、とにかく現状、細かい規定が「ない」ので、大川さんが処分を決める事として散会しました。



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その翌朝。


私は、竹山さんから一枚の紙を翻訳するように言われました。



「個人的な事情で辞職を申請します」



・・・ん？



姓名：



趙○○



え！！？？

チャオ辞めるの！！？？



（また）【会議室】



大川　「・・・どうする？（汗）」

私　　 「・・・いいと思いますけど。どうせ誰かリストラせなアカンし。」

竹山　「後任がな・・・」

私　　 「基礎はもうチャオが作ってるから、後は更新するだけでしょ。
　　　　　そんなに難しくないんじゃないですか～？」


大川　「・・・（考）・・・チャオ、呼んで来て」



チャオ参加。



大川　 「何で辞めるの？」

チャオ　「会社経営している叔父が、そろそろ僕に来てほしいと
　　　　　連絡が入ったものですから」

大川　 「いつ辞めるつもりや？」

チャオ　「一週間後にでも」

大川　 「・・・急やな。ＩＳＯの後任はどうする？誰か出来る者がおるか？」

チャオ　「品質管理の葉小姐なら大丈夫かと思います」



この後、葉小姐に、ＩＳＯ管理員の後任が出来るか確認。

彼女がＯＫを出したので、大川さんは、チャオに彼女へ引継ぎするよう指示しました。


会議が終わって各々、席に戻り。



チャオ、辞めるのか～・・・

丁度良かったっちゃあ、そうだけど。


・・・しかし、叔父の話は、ウソ臭いな。（～～）

まあ大体、辞める時に本当の事情言って辞める子なんか、ほとんどおらんけどな。


今回のチャオに関しては、

処分される前に、自分から会社を去るって事か～？

格好悪いとか？？



等と考えていると、財務の周が「アコ小姐」

と手招きして、外に私を呼びました。



私　「（～～）・・・何よ～？」

周　「…チャオ、辞めるんですか？（小声）」


・・・え！？感づいたか！？


私　「え、あ・・・！？…まだ皆に言わないでね。後で公表するから（慌）」

周　「（大きく頷き）分かってます。…チャオは、辞めるんですね！？」

私　「…そうだけど…？？…どして？？」

周　「実は……」



周はキョロキョロと周囲を見回した後。


手の中に隠すように、

ポケットから、1枚の紙切れを取り出しました。




つづく。




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この話は【四】ほらふきチャオの続きです。宜しければ、どうぞ。