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テーマ:中国&台湾(3303)
カテゴリ:中国駐在時代
それは、夜中の電話から始まりました。 ……う~… ……ケイタイ鳴ってる… もう寝てるのに…一体誰~…(怒) ………飲みの誘いか~? …行かない! …切れた。 ・・・・・ また!? …あれ? 今度は部屋の電話… これは大家と会社くらいしか知らない… 出るか。 「もしもし(低い声)」 「悪いな、休んでるとこ。」 竹山さんかよ・・・ 「あ~いえいえ、いいですよ(憮然)」 「ちょっと今から、出て来てくれへんかな…」 今からって…今、何時… (携帯の時計を見る) おいおい、1時15分やでぇ…(驚) 「え~どこにですかぁ?(不機嫌)」 「人民第一病院まで来てほしいんやわ」 ・・・病院?(驚) 「何かあったんですか?(~~)」 「大川さんがな、ちょっとケガしてな」 竹山さん・・・「ちょっと」って感じの声じゃないで。。 「分かりました、すぐ行きます」 「悪いな。着く頃に電話くれ、表に出るから。正面左手『急診』の所で待ってる」 ガバッとベッドから飛び起きて、メガネかけて、その辺の服に着替える。 ざんばらの髪を束ねて、カバンと携帯持って出た。 おいおい、何があったよ? 大川さんがケガ? ・・・酔って転んだ? ・・・ケンカ?? 人気のない夜中の道に出る。 TAXI来るのかね~… 案外に、5分ほどで拾えた。 「今、TAXI乗りましたから。20分後には着くと思います」 「分かった」 病院に着くと『急診』の入り口に竹山さんが立ってた。 「御苦労さん」 小走りに中に進みながら 「…大川さん、何があったんですか?」 「車に当て逃げされたらしいわ…」 「ええっっ!?」 あ て に げ ・・・(驚) 「どうも手術するらしいねんけど本人の同意がいる、言うて。 私ら話できんから、悪いけど来てもろたんや」 「あ~分かりました。大丈夫です、やりますので」 エレベーターを出ると、知った顔がいた。 技術者A氏と、飲み屋の中国人チイママ。。 「あ、どうも今晩は。あ、ニーハオ。…で、どっち行きます?」 「こっち」 と竹山さんは右手の廊下を進む。 廊下の奥に明かりのついている部屋が見えた。 小走りに歩いて、中に入ると。 大川さんが診察台の上に横たわっている。 側に、緑の手術着の医師らしきオジサンが二人。 駆け寄った。 ブラウスとズボンが破れて、血が出てる。 「大川さぁん・・・」 思わず声が出た。 意識はあった。「ああ・・・」と、まぶしそうに、こちらを向いた。 !! …サケくさ~…(>”<) 緑の手術着を着た医師に「私、通訳のモノですけど」と言うと、 「すぐに手術をする必要がある。本人の意思を確認してくれ」と言う。 「大川さ~ん…」と、ゆっくり呼んだ。 表情が動いた。 「あのね、手術が、必要、なんですって。受けられ、ますか?」 それには答えず大川さんは 「竹ちゃん・・・」 竹山さんが駆け寄る。 「日本に帰らせてくれや・・・」 「(驚)・・・そんな・・・何を言うてはりますの・・・」 「日本に帰らせてくれ・・・」 竹山さんは困ったような顔をしていた。 大川さんは辛そうに呼吸していた。 医者は、こちらを見ていた。 私は大きく息を吸って 「日本に帰ります」と通訳した。 医師は頷(うなづ)いて 「分かった。日本に帰って手術だな?では今は応急措置だけしておく」 この後、私は医師と別室に行き、 ケガの状況を聞く為に確認書類にサインをした。 翻訳 ○○○子 「エイ?あんた中国人じゃないの?」 「え、はい。日本人ですけど」 「…中国語うまいじゃないか?」 「・・・謝謝・・・」 「中国来てどのくらいだ?どこで勉強したの?」 「え~と、基礎は日本で・・・」 「へぇ?留学してたのか?中国のどこで?」 「ええ、あ、上海の~・・・(汗)」 こんな状況でも・・・ 世間話かいっっ!!(汗)はよ仕事してくれよっっ!(焦) ・・・と思ったけど。一応、全部愛想良く答えておいた(疲) つづく。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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