CHINA QUEST*中国にはまったOL⇒女性社長の人生修行
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腰掛けた後、私は目だけ左右に動かして、王小姐がいない事を確認した。 人払いしたな・・・ という事は、彼女も大川さんと私が何を話すのか、分かってるって事だな。 大川さんの表情は、硬かった。 私の方を見ない。 ベッドの上の大川さんは、雑誌に目を落としたまま、暫く沈黙した後。。 「俺は・・・どうなるんかな」 すねたような顔つきで切り出した。 「日本に帰るらしいけど・・・」 と続ける。 「・・・そうみたいですね」 と私が答えた。 そうみたいですね・・・ って今、他人事みたいな事言ったな、私(汗)全部知ってるくせに。。 「・・・俺の意思は、ないんかい!」 大川さんが折れていない方の手で、布団をバサッと叩いた。 うぉ~!!(--!)いきなり・・・ 俺の意思は、ないんかい!!(`Д´) って ・・・俺(大川さん)の意思なんて、ありませんよ。 心の中で思ったけど、口には出さなかった。 もう、説得しようとか、言い訳しようとか、そんな事は、考えてなかった。 こんな形になってしまったので、今更、私が何を言っても信用しないだろう。 元々仲良くもなかったし。 だけど彼の気持ちを出来るだけ理解したい。 でも本音は出さないと思ったので、何とか出させよう、と思った。 大川さんの表情・仕草を観察しながら、彼の出方を待つ。 「ここで手術するのが、そんなにアカン事か?」 そんなにアカン事か? って聞くと言う事は、 大川さんは「ここで手術するのを、アカンとは思っていない。」って事だ。 でも「いいえ、いいですよ」とは私は言えない。 だけど正面切って「アカン」とも、言いにくい・・・ 「私は、大川さんに、日本に帰って治療してほしいです」 回答をずらした。 「何でや?」 「ここは、違いますから」 大川さんは私の顔を凝視した。 「何が違う!」 何が違うって・・・ここは中国。日本ではない。違うに決まっている。 大川さんだって分かっているはずなのに、敢えて質問をする。(⇒大川流) 私は大川さんの顔を、見据えた。 「何もかも違いますね」 「・・・どこが違う!」 「医療技術、言葉、習慣、環境がまるで違いますね」 「みんな一緒やないか!日本と変われへん」 ・・・出た、屁理屈 (--; 「見た目は同じかもしれません。でも違います、細かい所が全然違う」 「どう違う!」 どう違う・・・ってか。 細かく例を挙げて言えってか?(疲) 「・・・先ず、言葉が通じません。簡単な事ですら、意思疎通できません。 夜中に何かあった時に、看護婦さんに状況を伝えられますか? ・・・医療レベルも日本とは違います、遅れています。 大川さん知らないかもしれませんが、私は知っています。 ・・・ここの病院食、食べられますか?食べた事ないんじゃないですか? そして・・・身の回りのお世話をする、ご家族も、いません。 支えになる御家族なしに、長期の入院は、難しいと思います。」 いい説明とは思えなかったけど、取り敢えず返した。 大川さんは、雑誌に視線を戻した。 次の屁理屈は・・・?(~~; ・・・なかった。 あれ? いつもなら、ここからエンジンかかるのに(!) やっぱりケガや入院で調子狂ってるのかな・・・? 暫しの沈黙。 なので、逆に質問をしてみようと思った。 何度も考えて分からなかった事。 ずっと、聞きたかった事。。。。 「じゃあ、大川さんは、何故ここで手術を受けたいのですか?」 大川さんが、目を見開いた。 そして前を見据え、何かを考えてる・・・ 大川さん、何て答えるの・・・? 私は、大川さんの横顔を見つめながら、回答を待っていました。 つづく。 「早く続き~」と思われた方へ:是非上記バナーをですね、クリックして頂けると、 モチベーションが上がって「頑張って書こう!」と思いますので宜しくお願いします。 扉ページ←「ホーム」をクリック!で【今日の 小日記 (何それ、と言わないで^^;)】やってます。 私の日常の小ネタをチョコチョコ載せてます。そちらも是非!
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