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CHINA QUEST*中国にはまったOL⇒女性社長の人生修行

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2008/07/08
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テーマ:海外生活(7774)
カテゴリ:上海留学時代



その日は丁度、雨でした。



傘を差して皆でおしゃべりをしながらバス停に着くと、


「じゃああなた達、しっかり先生のナイトを務めなさいよ!」


女性陣が笑顔で言い渡し、その他の生徒と共に

それぞれの方向へ帰って行きました。





残ったのは私と5人の護衛。

彼らが妙な高揚感に包まれているのは、私にも感じられました。




暫くしてバスがやってきて


「さ、しぇんしぇえ(先生)!」




苗さんが先にステップに駆け上がり、私にサッと手を差し出す。





「・・・大丈夫ですよ^^;」


私は自分で階段を上りましたが





「しぇんしぇえ、どうか気をつけてぇ!(心配)」






・・・^^;





「はい、有難うございます^^;」




バスは適当に人が入っていました。

空席はバラバラに数席ありました。


その内の1席を、苗さんが素早く確保し他の若い生徒達と


「どうぞ先生!」

「いえ、皆さん座って下さい(汗)」






「いいえ、しぇんしぇえがぁ~~~!!(必死)」






他の乗客が『何事か!?』と振り返って見たので、慌てて座りました。




私 「皆さんのカバンを持ちますよ」

生徒達 「いいえ、大丈夫です!」



私 「他の空いている席へ皆さん座って下さい」

生徒達 「いいえ、大丈夫です!」




生徒達は重そうな斜め掛けのカバンを持ったまま

私の席の周りに立っていました。






私、めっちゃ年寄りみたいやわ(汗)

・・・いや、子供かな?(汗)






こんなに甘えさせてもらっていいのだろうかと

落ち着かない気持ちでしたが、しかし彼らの気持ちを

無下にしまいと、素直に従う事にしました。






私のバスの切符代は、どうするつもりなのだろうと

思っていましたが。



最初、苗さんが払おうとしたので

「いいえ大丈夫です」と私は財布を出しました。

苗さんは何度か「いえいえ」と粘り、

最後は少しためらった後、お金を引っ込めました。


他の生徒達も、自分の分は自分で出しました。





意地悪なようですが、私は彼らを冷静に観察もしていました。




中国人の誠意とは、どれほどのものか。




外国人として確認してみたい気持ちがありました。





なのでバス代は自腹だった事に



彼らも身銭を切るまでのつもりはないのね・・・



心の中で思いました。








しかし、そんな態度はオクビにも出さず

バスの中で生徒達と世間話をしていると、ある事に気がつきました。





「・・・あれ?(バス内を見回す)王さんと唐さんは?」

「彼らは、外です」



「・・・外?」

「バスの後ろをついて来ています」


生徒達はそう言って、バスの後ろの窓を指差しました。






・・・後ろ??(~~)






どういう事かと立ち上がって、バスの後ろの窓を見に行くと




・・・まあ、何と!




王さんと唐さんがエンジン付き自転車(バイクではない)で

バスに着いてきているではありませんか。



雨の降っている中、カッパを着て。







ちょっと、これは・・・( ̄Д ̄;)







護送車輌でもあるまいし

いくら何でも、これはやり過ぎだと思いました。



元々、私を送るのに5人もついてくる必要はありませんし

ナンセンスに感じていました。

そんな事をせずとも約20名いる生徒達が

小銭を出し合ってカンパした方が余程合理的な気がしていました。



しかしながら生徒達の事情や気持ちを考えると

そんな事は口が裂けても言えず。



私は、雨に打たれながら着いてくる王さん達を

気の毒に思うばかりでした。




一方、バス内の苗さん達を見ると

まるで重大任務を遂行しているように誇らしい表情をしています。






折角、一生懸命してくれているのに

下手な事言うと、彼らのメンツを潰してしまうかも・・・





なので私は、

誤魔化すように微笑んで、再び座席に座りました。




* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *




そうして、その日は無事に私は寮に帰り着き

生徒達と寮の門の所で手を振ってアッサリ別れました。



中に入ってもらってお茶の一杯でも入れたかったのですが

それは出来ませんでした。

留学生寮の部屋には、外部の中国人は入る事ができなかったからです。



また、時間も夜の11時近くになっていました。

引き留めて彼らの帰りを遅くする事もできませんでしたから。







寮内の中庭を、一人で部屋へ向かって歩きながら

胸が詰まるような気持ちでした。





もう、こんな事してもらっちゃいけない。





そう思いました。






TAXIで帰るなんざ、ワケないのです。

そう、25~30元(約300円)くらい私には何でもないのです。





しかし「TAXI代が高い」と言ってしまった手前

「次からTAXIに乗って帰りますから大丈夫です」とは言いにくい。。







ますます気が重くなってきました。




罪悪感すら湧いてきました。






なので、そんな気持ちを振り払うように





まあ、どうせ・・・

その内、飽きるでしょ!







そう思う事にして、部屋へと走りました。






つづく。






*このお話しは、1995年上海での出来事です。




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何気なく言った私の話で、事が大きくなってしまって(><;
バスの外に王さんと唐さんを見た時には、本当にビックリしました・・・

次回も、この「送り」の話は続くのですが
私が思うように「その内、飽きて」くれるのでしょうか?


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最終更新日  2008/07/13 03:01:34 PM
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