今回は前回の補足を少し。
「あなたは・・・どうして私にそんなに親切なんですか?」
最初尋ねた時は、苗さんが言葉だけで何か言っても
見透かしてやろうと、表情から目を離さなくて。
お子さんの話が出た時も「だから?」なんて思ったし。
でも両親の事が出た時には
ビックリして。
気持ちがグ~ッと、胸から上がってきて。
それが涙に変わりそうで
鼻でこらえたってとこでした。
なので苗さんの顔から前方に視線を移したんですね。
観察もできなくなって。
「ご両親は、あなたの事がとても心配です」
この時は父母の顔が浮かんで、
涙がブワァ~っと溜まってきて。
「だから私は、あなたのご両親の代わりに
できる事をしたいと思いました」
これでトドメでした。
こらえていた涙と、それと鼻水も出始めて。
泣いてるの気付かれたくなくて
なかなか声が出せなくて、どうしようかと思いました^^;
それまで、自分を守る事で精一杯で。
周りの中国人に愛想良くしながらも冷めた目で見てました。
どうせ私が日本人だからでしょ・・・って思って。
ホントに多かったから。
お金の話。
今なら「どんな話?」って取り敢えず聞くかもしれないけど
あの頃は状況も違ったし、人間も未熟だったし。
でも苗さんの言葉を聞いて
苗さんをよく知りもしないのに
警戒ばかりしていた事を申し訳なく思って
狭い考えの自分を恥じて
それから
感激していましたね。
初めて、個人として見てくれる人と会えた、と思って。
いないと諦めていたのに、ここにいた。
って感じで。
前回では書かなかったけど、あの後
「有難うございます」ってお辞儀して言いました。
苗さんは、お兄さんのような
お父さんのような表情で見ていましたね。
「しぇんしぇえ」の苗さんとは違う表情でした。
* * * * * * * * * * * * * * * * * * *
この事があって、私は
苗さんや他の数人の生徒達には
「やや」(←完全ではない)心を許すようになりました。
表面上は、誰にでも愛想は良かったけど
(だからよく、お金の話を持ちかけられたのかも)
実は「騙されまい」とかなり警戒していましたから。
でも彼らには少し、それを緩める事ができました。
ところで。
毎回の寮までの「送り」はどうなったかといいますと。
丁度、私も日本語教室で教えたい、と言う留学生仲間がいまして。
TAXI代を彼女と割り勘にする事で解決しました。
「だから大丈夫です^^」と説明すると
生徒達も安心して「護衛隊」は解散となりました。
留学生仲間は時々、私の授業を見学していましたが
その感想は・・・「異様な盛り上がり」
「私のクラスはさ~みんな淡々としてるけど
アコちゃんとこは、何か親衛隊みたいな人達が
一番前を陣取ってるよね(~~)」
不思議そうに言いました。
親 衛 隊 ・・・っつーのは、かなり笑えました^^;
つづく。
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TAXIの件も一件落着して私も一安心。
そして苗さん達とは、もう少し踏み込んだ交流をしてみようと思いました。
ところがそれは、そんなに簡単ではありませんでした・・・
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