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テーマ:海外生活(7774)
カテゴリ:上海留学時代
苗(びょう)さんの御宅訪問は、 知り合ってから約1年半後だったと思います。 結構時間がかかっていますが、その理由には 勉強・課外活動(所謂アル○イト)等、忙しかった事。 また当時、日本人と上海人は経済や一般常識の違いが大きかったので 先生と生徒以外の交流をためらっていた事もあったと思います。 しかし日本語教室が修了して随分経つのに 苗さんは相変わらず寮に勉強しにきていて(冬はイモ持参で) 度々「家に来て下さい」と誘ってくれます。 もう、これ以上断ったら申し訳ないな・・・ 私は苗さんのお宅へ遊びに行く事を約束しました。 * * * * * * * * * * * * * * * * 季節は初夏でした。 苗さんの家は徐家匯の団地でした。 今思えば、私が江蘇で住んでいた部屋のような所でした。 苗さんが近くまで迎えに来てくれました。 「もう皆、そろっていますよ」 「みんな?(驚)」 「はい。王さんと李さんと、唐さんと・・・」 苗さんは元護衛団の名前を挙げました。 「あ、そうなんですか・・・」 また大袈裟になってる・・・(汗) 有り難いけど、ちょっと一言言っておいてほしな。。 私は、ただ苗さんの御宅訪問のつもりでしたが いつの間にかプチ同窓会に変わっていました。 階段を上って入口のドアを開けると 苗さんの奥さんがいました。 ・・・眼下に。 玄関を入ってすぐの所で、 奥さんが、しゃがんで洗濯物を手洗いか なにかしていたと思います。 「先生、私の妻です^▽^」 「あ!どうもニーハオ(汗)」(←お辞儀) 奥さんは、座ったまま私を見上げ 「ニーハオ」と遠慮したように微笑み また洗濯物に目線を戻しました。 ・・・あれ?(汗) 歓迎されてないみたい…? 普通、旦那の先生(そんな大したもんでもないですが)なら ちょっと立ち上がって挨拶するような気がしていたので… ・・・もしかして! 上海は「大女子主義(女性が強い)」だから 実は苗さんも普段尻に敷かれていて… *上海の「大女子主義」に伴い上海人男性が優しい(ある意味軟弱?) というのは中国内でも有名で (↑地域によって気質・習慣・考えが違います。 一般に北方男性は亭主関白、南方は男性が優しいイメージです。) 上海では旦那が外で働き、且つ家事・子供の世話を分担するのは当然、 中には男性が家事・子育て一切している家庭も存在しています。 また、こんな小娘を「先生」なんて しかも日本人だから、嫌なのかな… 後で、すごい揉めたらどうしよう…? 奥さんの様子が完全な部外者のようだったので 心配になりました。 中に入りながら 「奥さん怒ってないですか…?(汗)」 苗さんに小声で聞くと 「没問題!(大丈夫)」と即答でした。 ・・・が、やはり気にはなりました。 簡素だけど小奇麗な洋風の居間には、 知った顔がソファーに座っていました。 私が「あ~!ニーハオ(嬉)」(←手を振って笑顔)と挨拶すると 「あ~先生!お久し振りですね~!」 ソファーから立ち上がって歓迎してくれました。 ここでやっと少し安心しました。 そして苗さんが引き続き、いくつか部屋を案内してくれて その一部屋に女の子が部屋で勉強していました。 「あ!娘さんですか!」 「そうです。**!(←娘さんの名前)ちょっと来なさい!」 苗さんが娘さんを呼ぶと、娘さんはすぐにこちらへやってきました。 ノースリーブの白いワンピースで 髪を後ろに束ね、知的で清楚な印象でした。 「アーイー(お姉さん)に御挨拶なさい!」 お父さんらしい威厳ある態度で言うと 娘さんは下を向きながら恥ずかしそうに 「アーイー、ニンハオ。。(お姉さん、こんにちは)」 でもキチンと挨拶をしてくれました。 色が白くて、目が大きく顔立ちがいい。 加えて背が私より高い・・・^^; 「娘さん、賢そう~! とても綺麗だし背も高い!楽しみですね」 お世辞ではなく口に出すと苗さんは 「有難うございます。背はもう少し伸びるでしょうね。 成績はまあまあいいです。*重点学校に行っています。」 *重点学校…とは学力レベルの高い学校の事で、進学校です。 重点学校に入るのは、いい大学に入り、最後はいい職に就く重要なステップで、 苗さんも頻繁に口にして一番の関心事のようでした。 当時から子供への教育熱は、十分感じていました。 * * * * * * * * * * * * * * * * 時刻は11時半くらいでした。 元護衛団の料理人のタマゴが「私が炒麺(焼きソバ)を作ります!」と宣言。 他のメンバーが「陸さんはコックですから絶対美味しいです」と、口々に。 あまりに皆が「大丈夫」と言うものだから 陸さんは「そんな事言われると…プレッシャーが(汗)」 心配そうに、台所へ消えて行きました。 私は皆と陸さんを冷やかしていましたが、 ふと、いつもの頭痛の兆しがあるのに気付きました。 何気なくカバンを探りました。 薬持って来るの、忘れた・・・(汗) でも、こんな皆、集まっている席で 「しんどい」だの言えないよ。。 ・・・大丈夫!ひどくならない! 自分に言い聞かせました。 つづく。 この話は1995-1996年の上海での体験談を書いています。 ↑ よろしければ是非、一回押してやってください。。 さて炒麺の味は…? 一方、私の持病、頭痛は段々ひどくなり・・・ 扉ページ←「ホーム」をクリック!で【今日の 小日記 (何それ、と言わないで^^;)】やってます。 私の日常の小ネタをチョコチョコ載せてます。そちらも是非! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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