見事な完全無視を食らったものの、
まだまだ私は余裕だった。
ま、そういう人もいるだろう。
さっきは、たまたま程度のひどい人に当たっただけで
そうじゃない人だって、いるはずだ。
なので、全くめげず次々に声を掛けた。
スカート履いて、荷物持って居ない人。
日傘差してる人。
とにかく地元の人っぽい人に。
しかし結果は芳しくなかった。
取り合えず足は止めてくれるけれど
「那辺児・・・!(あっち!)(・・)」
方向を指差して、一言だけ教えてくれたり。
「這辺児走一会児,有十字路口児往左辺児・・・」
アル化(巻き舌)だらけで、何言ってるかワカラン(疲)
「あ~~~~!!??」
普通に聞き返して・・・(悲)
ヨウコちゃんもそのうち参加、
行商スタイルで二人、頑張ったんですが
まあ、
全然駄目だったって事ですね・・・(-.-;
とにかく邪険にされる。
冷たい。
無視も多い。
こんなに他人の親切をアテにできんとは・・・
冷たくされる情けなさで
さすがに気も滅入ってきた(--;
その時、一人のオジサンが
「May I help you?」
声を掛けてきました。
白いTシャツに、白い短パンに、白いキャップを被っていたと思います。
私とヨウコちゃんは途端に(▼”▼;(▼.▼;;
警戒心に満ち満ちた表情でオジサンを見て、後ずさりました。
するとオジサンは 「Don't worry!」
近づいてきて地図を覗き込み
「Where do you want to go?」
「あ・・・**番のバス停です」(←中国語)
「それなら、真っ直ぐ行って・・・」(←中国語)
このオジサンは、道案内の人らしかったです。
自分は、外国人の旅行者が迷っていると、
道を教えるんだ、と言っていました。
道端に椅子を出して座っていましたから
どうやら、いつもそのポジションにいるようでした。(仕事?)
自分が怪しまれるのにが分かっていて
私達の警戒心を解こうと 「私はただ道を教えるだけだ」と
何度も言っていました。
最後に 「Good luck!」 とオジサンが手を上げて
学校の先生みたいに言ったので
こちらは生徒のように微笑みながら手を振って別れたのですが。
親切な人が、あまりにもいなかったので
親切な人を却って怪しんでしまって、申し訳なかったです。
そして道案内のオジサンの言う通りに歩いて
でも、駄目でした。
広~い道のハタで、立ち尽くしました。
目の前に
1メートルはありそうな、陽炎が立ち上ってました。
コンクリのだだっぴろい道路だから、視界が白っぽいんですね。
それに砂ぼこりが沢山で、黄色っぽくもある。
そこに、1M以上の陽炎が一面に立ちのぼっている。
蜃気楼が出るんじゃないか、と思いました。
オアシスとかラクダとか
・・・あ、大阪城が出たら、ビックリするな
そのくらい高温に感じました。
湿気がないので、そう暑さは感じないのですが
歩く度に体力をかなり消耗しているのは分かりました。
行商スタイルだから、背中の荷物も数キロあるし。
このままウロウロしてたら、きっと突然
バ タ ッ ! と倒れてしまうな。
そう確信するくらいの、暑さでした。
・・・もう疲れた。
やるだけやったし、
もう次の手、と思いました。
人に道を聞くのはもう飽きたし、というか成果なかったし
ここは 命 優 先 で次の手段。
さっきから、ずっとこっちを見ていて
時々声掛けてくるオッサン・・・
クモの巣にわざわざかかるのは不本意でしたが
仕方ありません。
自力も他人の好意もアテにならんなら、
後は、金払って便利を取る。
TAXIに、乗ろう。(緊張)
つづく。
この話は1991年の夏の出来事を書いています。
古くて、すみません!良かったら一緒に当時の中国を感じてください。
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どうしてあんなにバス停に行けなかったのか分かりませんが、
とうとうギブアップしました^^;
TAXIに乗ります。
でも当時のTAXIは怪しいと聞いていたし、
先ずオッサンが怪しさ全開でしたから、緊張しました。
それにしても、あの時はとても高温でした。
北方って冬は寒くて夏は涼しいと勝手に思っていましたが
あの高温は、命に関わると思いました。
暑さはあまり感じないので、知らないウチに、どんどん体力が奪われる感覚です。
北京オリンピックでマラソンの人が沢山棄権したのも
高温でやられたのなら、よく理解できます。
そして不思議だったのが、あの道案内の英語のオジサン。
後で考えたら前年の1990年にアジア競技大会が北京で行われたので
(何故覚えているかと言うと、開会式のラジオ放送を授業でヒヤリングしたからです。
ついでに言うと、その時のアナウンサーは北京五輪の開会式で
中国語アナウンスをしていた人の声と同じと思います。あれはダレなんだろう?)
その影響で国際化推進の意味もあるのかな、と思いました。
急に英語ですから、驚きでしたけど。
笑顔はなく終始、真顔で、ホッとする所はなかったですが。
でも、あの人だけでした、普通に道を教えてくれたのは。
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