悪名高いTAXIに乗る(緊張)
ヨウコちゃんに、その旨は告げました。
「もうTAXI乗ろう・・(暗)」
彼女も、すぐに頷きました。
バックパッカーがTAXI使うのは
反則と言うか、敗北のような感がありましたが
他に手はありませんでした。
出来る事は、やったのです。
どんだけボラれるんやろか・・・(怖)
先輩の話、本にあった体験談、
本当に何もいい事を聞いた事がなかったです。
■メーター倒さず走り、
下りる時にビックリするような金額をふっかける。
■わざと回り道して、余分なお金を沢山取る。
流しのTAXI = 騙される。
そんな図式でした。(取り敢えず私の周囲では)
なので方向性は決まったとは言え、
なかなか動く気になれませんでした。
こちらから近寄って主導権取られるのが嫌だったので
『向こうから来てほしいな…』
チラチラTAXIのオッサンを見ていたら
オッサンはすぐに、こちらにやってきました。
「要不要?(いるか?)」
ヨウコちゃんと目配せして言いました。
「・・・要(いる)」(←固い表情)
オッサンは「外国人か?」と確認した後(←見た目でバレバレ)
「到ロ那児?(どこまで?)」(←ニヤニヤしてる)
あ~もう、騙そうと思ってる、コイツ・・・(><;)
警戒心のメーターが、すごい勢いで上がりました。
「えっと・・・***賓館まで(緊張)」
本に書いてある住所やTELを見せると
オッサンはジ~ッとその文字を確認して(『読めるのか?』と我々も緊張)
「ここは駄目だ!」
キッパリ否定。
「どうして?(~~;(~~;」
「そこはもう、なくなったよ!」
あ~・・・・
ウソやな(汗)
そう思いました。
表情がおかしいのです。
「なくなった、なくなった」と言ってるけど
目、メッチャ見開いてるし(汗)
ものっすごい私達の表情を探っています。
ウソついてる奴の表情そのものでした。
「それはウソだろ!(▼0▼;」
私は即座に否定しました。
自分の意思は、キチンと伝えろ
ケンカしろ
先輩達が言ってたもん。
言うよ、私!!(▼皿▼;
外国語なので今イチ、リアリティがないのです。
それに相手は外国人だし、出たとこ勝負、と思いました。
するとオッサンは
「本当だ!なくなったんだよ!」
マトモに返してきました(驚)
オッサンだから、すごんだりしてくるかな~(汗)
そう思っていたのに、正面から返してきたので驚きました。
ならば
「本当だとは思えない!
あんたはウソを言ってる!」
もう一つ言ってみました。
「本当だって!もう、ないんだ!
信じてくれ!!」
こっちが一方的に否定しているのに
オッサンが即、下手に出ている時点で
「俺はウソついてる」と言っているようなものだぞ?(・・;
そう思ったので
「ホテルは絶対にある!あんたの言う事は、信じられない!!」
「本当だ!信じてくれ!(必死)」
「ウソだー、ウソだー!^▽^;」(←ヨウコちゃんも横から参加)
「本当だって!」
何だか面白くなってきました。
日本だったらオッサン相手に、
こんなマトモに言い合いなんてできないよ。
言いたい事言える楽しさと
必死で訴えてくるオッサンの様子に
私とヨウコちゃんは段々笑えてきて、楽しい気分にすらなりました。
その内、オッサンの力説ぶりに、
『本当かも?』とも思い。
そしてオッサンが別のホテルを紹介すると言うので、
「ドミトリー(相部屋)はあるか?」と聞くと「あるさ!」。
元々、目当てのホテルもドミのある安宿だから決めたので
目的果たせるなら、とオッサン紹介のホテルへ行く事にしました。
我々がOKした途端、オッサンの表情は一変。
ニ~ヤニヤして(←ものすごい分かりやすい)
我々二人に「乗って」と車のドアを開けました。
その様子に、
危 険 危 険 危 険 危 険 危 険 危 険・・・・
再び警戒心が。
もうTAXIしか手はないので、
乗るしかなかったのですが。
後部座席に乗りながら
頭の中はシミュレーションでフル回転。
郊外に連れていかれて金出せ、と脅される、とか
いきなり仲間が出てきて、どっかに売られる、とか
そんな想像が頭に浮かびました。
その時、どうやってオッサンに立ち向かう?(~~;
またシミュレーション。
オッサンが妙な素振りを見せたら
減速した時に
ドア開けて、車の外に転がり出て逃げる! (←ドラマのように)
それとか、スピードが速い時は・・・(考)
座席の後ろからハンドル奪って車止めさせて。
オッサンを車から引きずり出して
リュック振り回して威嚇して
ヨウコちゃんと二人で飛び掛って
馬乗りになって
髪の毛引っ張って、
リュックでボコボコに殴って、
大人しくなったら車に戻して
脅しながらホテルまで送らせる・・・
このくらいしたら、大丈夫やろ・・・(▼皿▼;;
手のひらに、汗がビッショリでした。
シミュレーションが激しすぎて
もう戦闘態勢に入っていました ^^;
つづく。
この話は1991年の夏の出来事を書いています。
古くて、すみません!良かったら一緒に当時の中国を感じてください。
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一体、どんな警戒でしょうか^^;
ま、あの~そのくらい当時のTAXIは怪しいと聞いていたし、
オッサン自体も怪しかったですから。
何が起きてもいいように、心の準備をしていた、という事で・・・^^;
さて無事に着けるのでしょうか?
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