CHINA QUEST*中国にはまったOL⇒女性社長の人生修行

【ナイル川のほとりでディナー】


「楽しかった？英語分かった？」

ショーが終わってガイドが聞くので

「・・・良かったけど英語が難しいよ＾＾；」



等と必要最低限の会話を英語でしながら

また車に乗り込んで、移動。



とうとう晩御飯らしい。



道中、気になっていた事を言っておいた。

チップの事。

「明日でもいいか？」と聞くと
英語ガイドは快く「No problem!」


その表情から、大らかさを感じて
「良かった」と思った。


チップの事は
一応、メインの日本語ガイドと相談してからと
思ったのだ。

現地の旅行会社はチップリストの額で十分と言ったが
最終的には渡す側と渡される側の合意が必要だ。

お金の話を受益側と相談するのは
マヌケな話だが（彼らは勿論多い方がいいでしょう）
チップについては本当によく分からない。

私も大金持ちではなく庶民。

こちらの胸先三寸等と言われても
雰囲気に流されて際限なく渡すワケにいかない。

相場程度にしておきたい。
別に見栄も張りたくない。
分相応でいいと思っている。




＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊




川の畔（ほとり）にテーブルが出ていて
何人か食事している屋外レストランがあった。

ここで食べるらしい。

色の浅黒いウェイターがやってきて
椅子を引いてくれた。

テーブルの上にフォーク・ナイフ・スープスプーンを
手際よく並べた。

メニューはもう決まっている様子。
飲み物だけ別途注文だ。



私はステラビール、
姪1号はコーラを頼んだ。



ここまで終わると英語ガイドは
「僕はあっちで待っているから」と、消えて行った。




飲み物が来たので
取り敢えず乾杯。



オバと姪は作り笑いをして、グラスを合わせる。

確かに見た目は大人同士だが
中身は親子ほど年が離れている。

向かい合う対等なシチュエーションに、
どうして良いか分からない＾＾；



最初に「マカロニスープ」が運ばれてきた。

野菜と塩の薄味スープに
水を吸いまくったような米みたいな形の
歯ごたえのないマカロニが沈んでいた。







・・・冷めてるし、伸びてる（～～）



続いて豆サラダ・何かのペースト・
パン籠、野菜。







・・・これだけ？（～～；
って言うか、どうやって食べんの？？




「How eat？（どうやって食べるの？）」




ウェイターは「How eat？（驚）」と聞き返し
パンにディップをつけて豆サラダなどは
自由に食べれば良い、と説明して笑顔で下がった。



ああ、そういう事か。



安心してがっつく私。

姪1号は、コーラばかり飲んで
なかなか食が進まないようだ。



「食べときや。あんた今日、殆ど食べてないからな」



それにしても、これだけか・・・
エジプトの人って晩御飯は質素なのね（～～）



そう思いながらパンをバクバク食べていると



メインディッシュが運ばれてきた（汗）




・・・そら、そうよな＾＾；




赤味牛肉の煮込みと
ライス、それから何かのフライ。




冷めているし、正直美味しいとは
思えなかったが、空腹と物珍しさで
有る程度つまんだ。




わざとこんな不味いモノ出してるワケじゃないよね・・・（心配）




姪1号は相変わらず
殆ど手をつけていない。




「食べや。おなか空いてるやろ？」

「うん・・・」



姪1号はモジモジしていたが、
思い切ったように言う。




「なあ、どうやって食べたらいいの？
　ナイフとかフォークとか
　どれ使ったらいいか、分かれへんねん！」




彼女は、16歳。

私は16歳の時に、テーブルマナーは・・・
どうやったっけ？



そういえばこの子、
さっきのマカロニスープも

異常に静かに食べてたな。
音たてんように、気をつけててんな。




・・・・ともかく。

すんません、アコの気遣いが足りませんでした。




「食器は外側から使っていって・・・
　食休みの時はナイフとフォークをハの字に置いて。
　食べ終わったら、揃えて置くねん。」


「そのくらいやで。
　後は音立てんように、でも好きなように食べたらいいねん。
　食べな話にならんからな？」
　



頷（うなづ）いたものの
姪1号の食べる所作はぎこちない。




リラックスさせようと日常の会話を振ってみる。


「最近、学校どうなんよ？＾＾」
「面白いよ」


「勉強はどうなん？ちゃんとやってる？」
「それは面白くないけど（笑）」


「面白くないかもしれんけど
　学生のメインは勉強やで。やる事やりや」
「はい」


「バイトばっかりしてたら困るで。
　就職したら嫌でも毎日働くねんから。

　今の小金の為に、勉強おろそかにしたら
　将来あんたが損するよ」

「分かってる・・・」




その時にならんと、ワカランやろうけどね。




「友達沢山いる？」
「うん。・・・でも、ちょっともめてるかな？」


「大丈夫なん？解決できるの？」
「うん、大丈夫と思う」


「なんかあったらアコに言ってな。
　学校にでも、その子の親にでも
　文句つけにいくからな（－－）」（←本気）

「アコには絶対、相談せえへん（汗）」





間に一定の距離があるまま
オバと姪の無理矢理の会話は続きます。




この川の畔（ほとり）のレストランは
照明が暗くて。

音楽もなく
聞こえるのは周囲の話し声や通行車の音。

またすぐそばにあるナイル川が
波打って時々「チャプ、チャプ」と波音を立てる。

こんな雰囲気を打ち破るように




「あ～！彼氏ほしい！」




急に、姪1号が言い出したのには

内心





い”～～～～～～～～～～？？？





え？
あんた彼氏って？？（汗）

マジで？
そんなん言うてる場合ちゃうやろ？

先ず勉強やろ？
16やそこらで、浮かれてたらアカンで？

この先いくらでも機会はあるんやから。

（そして妄想）

も、も、も、もし
変なヤツに騙されたら

アコはそいつに絶対、文句言いにいくからな～～～！！（≧≦；







口から出かかったけど（汗）




「あら？いてないの？
　あんた可愛らしいから、いてると思ってたわ（￣・￣）」




動揺を隠してビールを口に運ぶ私。





「もう半年いてない」

「ふ～ん・・・（ーー;」




半年前まで、おったんか（汗）




「まあ、あまりガツガツせずに
　自然にノビノビしてたらいいんじゃないの？

　作ったあんたを好きになってもらっても長続きせんやろ＾＾」




理解ある大人の意見（の、つもり）。



これが、（母親ではない）
オバのポジション。。（汗）





その後、暫く
互いに対恋愛の意見交換。





こないだまでオシメつけてたと思ったら

知らん間（ま）に成長してるねんなぁ～・・・（ウッウッ 涙）






つづく。






　　

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姪1号も16歳。
彼女が子供の頃は、いつも私の後追いをしていたのに

当たり前だけど、いつの間にかヨソヨソしくなって
私が知らない彼女の人間関係があって
世界があって、考えがあって、プライベートがあって。。

大きくなってんな、と思うと同時に
なんか寂しかったです。

でも親みたいに心配するのも彼女は嫌だろうし。

アコに出来る事はせめて、一定の距離を持ちつつも
彼女の考えを尊重しながら人生の先輩として、

彼女がより良く生きられるように
アドバイスをしてあげたい・・・

祈るような気持ちです（汗）



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